新聞をつくってみよう!
取材をするには、
(1)記事を書く目的をはっきりさせる
(2)取材する人を決める
(3)どんなことを聞くかを考えメモする
(4)取材する内容について事前にできる限り調べる
――ことが大切です。いざ、取材する人に会っても、何を聞くのかわからなければ困ってしまうし、取材先に失礼になります。
取材する人にあったら、あいさつと自己紹介を忘れずに。次に取材する目的をはっきり伝えましょう。それがすんだら、さあ取材。ノート、筆記用具、カメラを忘れていませんね。事前のメモに従ってテキパキと質問しましょう。
取材される人は、記者がどんな人か、信頼(しんらい)できる人か、観察していますよ。信頼できる記者の質問には、きちんとした返事が返ってきます。聞いたことの要点は、必ずメモしましょう。もしテープレコーダーを使う場合は、相手の許可を得ることを忘れずに。
記事の命は「正確さ」「わかりやすさ」「大切なことをきちんと伝える」ことです。そのためには、あれもこれもと欲張らずに、ポイントを簡潔(かんけつ)に書くことが大切です。新聞の文章と、物語や日記の文章とはちがいます。
物語は読む人を引き込(こ)み、最後まで読ませる工夫がしてあり、作者によって書き方はさまざまです。日記は自分のために書くのが目的ですから、自分がわかればよいのです。
一方、新聞記事は読者のために情報を伝えるのが目的ですから、書くときは読む人の立場に立って、わかりやすく書くことが必要です。
- 新聞記事の特徴(とくちょう)
- 新聞記事は「逆三角形型」で書く、といわれます。これは、大事なことをまず書いて、細かい内容を書き進める、さらに解説や見通しを書く、という意味です。読者は見出しを読んで、関心を持った記事を読みます。忙(いそが)しい人は見出しだけ、あるいは前文だけしか読めない場合でも、ポイントは正しく伝わるという工夫です。
一方、新聞を編集する人にとっても、新しい記事を入れるには別の記事を短くする必要があります。記事の後ろから削(けず)れば簡単ですね。次々飛び込んでくるニュースを短い時間で紙面に載(の)せる新聞編集の工夫から、逆三角形型の記事が工夫されたのです。
- 5W1H
- 記事に不足していることがあれば、読者は首をかしげます。5W1Hは読者が納得する必要な要素を示しています。
(1)だれが=Who
(2)いつ=When
(3)どこで=Where
(4)何を=What
(5)なぜ=Why
(6)どのように=How
――が記事には必要ということです。
「○日午後3時ころ○○で、自転車に乗っていた○○さんは、後ろからきた乗用車にはねられ転倒(てんとう)、手足に大けがをした。○警察署の調べでは、乗用車を運転していた○さんの脇(わき)見(み)運転らしい」。この短い交通事故の記事に5W1Hが含(ふく)まれていますから、読者は不足に感じないでしょう。新聞記者は交通事故や火事の取材を通して、記事を書く基本を勉強するのです。
写真やイラスト、図表がつけば読者にとってわかりやすい、という記事がいっぱいあります。運動会や学芸会、季節のスケッチには写真が欠かせません。写真はタテとヨコ両方写しましょう。新聞はタテに長いので、レイアウトする際に楽になります。なるべくアップで撮(と)ることも大切です。ニュースの人や物が、豆つぶみたいに小さいと、よくわかりませんね。それから、写真には必ず短い「写真説明」を付けましょう。
グループにイラスト上手な仲間がいれば、描いてもらいましょう。紙面が楽しくなります。数字がいっぱい出てくる記事には、グラフや図をつけると、一目で分かるので、読者に喜ばれます。