新聞をつくってみよう!
記事、写真、イラスト、図表がそろったらいよいよ編集作業です。その前に!――新聞には題字、発行日、発行者が必ず掲載(けいさい)されています。まず、これらを紙面に配置してから、レイアウトにとりかかりましょう。レイアウトは、読者が読みやすいように写真や記事、イラストなどを配置することが大切です。コツのひとつは真ん中あたりに写真があれば、グッと引き締(し)まった紙面になります。楽しみながら工夫しよう!
新聞でまず目に入るのは見出しです。読者に「記事を読みたいな!」という気にさせるのが、上手な見出しです。見出しの基本は
(1)記事のポイントをつかむ
(2)短い言葉(1本見出しなら10字以内、2本なら合わせて20字以内)で的確(てきかく)に表現する
(3)オーバーな表現はしない ――ことです。その上で、記事によって、ちょっと気取って、ちょっとおしゃれに、といった味付けを工夫すると楽しいですよ。新聞社の編集記者は毎日そんな努力をしています。
例えば、花だんに花が咲いたという記事と写真の見出し。「花だんに花が咲いたよ」で間違いではありません。でも「私たちの苦労が咲いた」という見出しの方が、手入れの苦労を思い出し、花が咲いた喜びも伝わりますね。
さあ、紙面ができあがりました。ちょっと待って、安心してはいけません!グループ全員で題字、発行日、見出し、記事、写真説明、図表の数字などに誤りがないか読み返しましょう。この作業を「校正」といいます。記事が正確でなかったり、表現がわかりにくかったり、文字や数字、人や地名などの固有名詞に間違いがあったり、誤字脱(だつ)字(じ)があると、新聞の信頼が失われてしまいます。1字違うだけで、言葉の意味が変わってしまうことは数多くあります。文章の誤りは、書いた本人にはなかなか見つけられないものです。他の人の目が入ることが大切です。校正は新聞発行にとって大切な「最後の関門」なのです。
NIEコーディネーター 赤池 幹(2008年4月)