新聞記事を題材に小論文、どう書く 兵庫で出前授業
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「少子高齢化による働き手不足」をテーマ
にした小論文を書く生徒たち=洲本高校
大学・高校入試や就活の対策として、兵庫県内で、中高生を対象に新聞記事を題材にした小論文の書き方を教える出前授業が行われている。「小論文は難しい」とのイメージをもつ生徒は少なくないが、話の展開順を知り、出題されやすい出来事の社会的背景を知るよう努めれば怖くない。
大学入試問題では例年、新聞記事が多数引用され、科目別では、英語や小論文が目立つ。
3月6日、日本新聞協会のNIE実践校・兵庫県立洲本高校(洲本市上物部2)で、筆者が授業を行い、希望する2年生47人が参加した。
筆者は、小論文を「設問に対し、理由を示して自分の意見を述べ、論理的に読み手を納得させるもの」と定義。書き方のポイントとして、現状や課題→主張→その理由→具体例→結論――の順に書く▽話題となっている出来事の背景を知っておく――などを挙げた。
具体例は、自身の体験を書いたり、さまざまな視点から例示したりすれば、内容に深みが増す。
練習問題として、新聞の社説を配布し「少子高齢化による働き手不足」と「地球温暖化」をテーマに、実際の小論文を書いたり、論旨の展開を考えてもらったりした。あくまで練習なので、AIを利用することもOKとした。
前者では、生徒から、働き手不足を解消するため、65歳以上のシニア人材の再雇用▽外国人労働者の一層の受け入れ▽女性が働きやすい環境整備――などの意見が出た。筆者は「外国人労働者の受け入れでは、多文化共生の視点を忘れないようにしたい」と助言した。
洲本市も、有識者でつくる民間組織「人口戦略会議」が、人口減少の加速による「消滅可能性都市」のひとつに挙げており、生徒たちの関心も高かったようだ。
後者では、温室効果ガスの排出削減に向けて、電気自動車への転換(EVシフト)▽食品ロスをなくす――などの意見があった。筆者は「食品ロスの代表的事例であるコンビニの恵方巻きが今年はかなり減った」と説明。「予約販売を徹底したのが大きな理由。意識して努力すれば少しずつ状況を改善できる」と強調した。
面接対策にも触れた。「大学・高校や企業は、自身を客観視できる生徒かどうかの判断材料にしたいと考えている」と説明。「友人の意見も聞いて、自分の強み(長所)を知り、必ず具体的なエピソードを交えて話そう」と呼びかけた。
新聞記事を題材にした小論文を書くには――。普段から新聞記事に親しみ、ニュースに対し、自身の意見をもつことだ。今回の出前授業について、洲本高校の大石昇平教諭は「小論文を書くことに抵抗のある生徒が多かったが、書くことに自信をもってもらえたと思う。これを機に新聞を読む習慣を身につけてほしい」と話す。
◆洲本高校の生徒の感想はこちら
三好 正文(元兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2026年3月13日)





