大分県NIE実践研究会との同日開催、NIEの先進事例学ぶ 九州ブロック会議

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 九州ブロックNIEアドバイザー・NIE推進協議会事務局長会議が、2025年7月12日(土)、大分市の大分合同新聞社で開催され、九州各県のNIEアドバイザーら17人が参加した。

 今回は第131回大分県NIE実践研究会との同日開催。まず、大分県下の教育関係者とともに、25年度実践指定校の中から3校(大分市立大在小学校、中津市立東中津中学校、大分県立大分舞鶴高校)の代表による実践報告を受けた。続いて、「NIEワークショップの持ち方~新聞の面白さを伝えるためのヒントと方策」と題し、関口修司NIEコーディネーターによる基調提言とワークショップが行われた。基本理念や具体的な活動の注意点などを分かりやすく説明してもらい、これまでの自分自身の実践を思い起こしながら確認と納得の時間となった。改めて「NIEの活動は、繰り返すことが大切」だと実感した。

 その後の会議では、各県の推進協議会事務局長から活動内容の報告、そして、意見交流を行った。研究会やセミナーの実施、実践指定校への支援といった共通する活動も多くあったが、先進他地域の情報を積極的に収集してデジタルコンテンツの充実と広報活動に努める(宮崎県)、セミナーがない月にアドバイザーや初心者などが集まって懇談する「NIEカフェ」を開催する(沖縄県)などの取り組みの紹介では、具体的な手法を積極的に質問する姿も見られた。「デジタル時代の新聞の在り方」「NIE活動の裾野を広げること」などが課題として挙げられた。

 現在、NIEの重要性は増しているが、「効果が目に見えない・よく分からない」という意見も少なくない。NIEを通して子どもが変わったという事実を伝え、その良さを実感させることが大切だと改めて感じている。また、アドバイザーについても、例えば大分県では10年以上顔ぶれが変わっていない。安定感抜群ではあるものの、新しい方の登場とその活躍にも期待したいところだ。

 次回のブロック会議は、27年に沖縄県で開催される。充実した報告や意見交換ができるよう、この2年間、取り組んでいきたい。

小坂 吏香(大分県立大分東高等学校主幹教諭/日本新聞協会NIEアドバイザー)(2025年7月25日)