インタビューして記事にまとめよう 兵庫のNIE実践

  1. NIEトップ
  2. リポート NIEの現場から
  3. インタビューして記事にまとめよう 兵庫のNIE実践

同級生にインタビューする生徒たち=芦屋市立精道中学校

 兵庫県内の小中学校で、児童・生徒がお互いをインタビューして記事にまとめる取り組みが活発になっている。県NIE推進協議会は、インタビューや記事の書き方のポイントを伝える出前授業を通し、各校の取り組みをサポート。授業では新聞記者がその場で教員にインタビューし、記事になるまでの過程も紹介している。

 インタビュー体験や新聞製作を通し、聞く力や伝える力を身につけようと企画され、2025年度もすでに6校で行われた。

 6月13日、兵庫県芦屋市立精道中学校で1年生240人を対象に出前授業が行われた。県NIE推進協議会事務局長が講師を務め、インタビューのコツとして、下調べはするが、段取りを決めすぎない(ある程度、インタビュー時の流れに任せる)▽具体的に聞く、変化を聞く、比較して聞く▽相手のリズムに合わせる―などとアドバイス。インタビュー写真の撮り方も伝えた。

 その後、生徒同士でインタビュー。「特技や趣味」をテーマに、互いに質問し合いメモを見返しながら記事にまとめた。好きなものや打ち込んでいるものとして、謎解き問題や折り紙、刺しゅう、ラグビー、テニスなどが挙がった。ある生徒は「友達がバスケットボールを好きだと初めて知った。応援したい」と話した。生徒たちは今後、「友達新聞」を作成する。

 インタビュー取材は「相手との対話」が大切だ。相手の良いところを掘り下げ、記事にしてほしい。インタビューを受けることで、自分を見つめ直すきっかけにもしてほしい。何よりも友情を育んでほしいし、熱中するものを見つけて学校生活を輝かせてほしいと願っている。

三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2025年6月20日)