記者の出前授業、過去最多55回 兵庫県NIE推進協

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記者の仕事の面白さを語る
共同通信神戸支局の伊藤愛莉記者
=2025年2月6日、兵庫県立洲本高校

兵庫県NIE推進協議会が県内のNIE実践指定校全28校(独自認定校含む)で行った記者の出前授業が2024年度、過去最多の55回に上った。「第30回NIE全国大会神戸大会」(25年7月31日、8月1日)を控え、大会の実践発表などに役立てたいと、各校からの依頼が急増したためだ。すでに25年度、新しく実践校になる学校での出前授業も始まっている。今後も新聞活用を通じ、情報の大切さを感じてもらう授業に力を入れる。

出前授業には、兵庫に取材拠点を置く新聞・通信計8社が記者を派遣する。派遣先の実践校には小中高と小中高一貫校・中高一貫校、特別支援学校が参加している。
出前授業のテーマは多岐にわたった。新聞の読み方や経済記事とのつき合い方、記者の仕事、インタビュー取材のこつ、まわしよみ新聞作り、新聞作りアプリを使った新聞製作、総選挙に合わせた主権者教育と模擬投票、平和学習、震災、公立中2年生の就労体験「トライやる・ウィーク」や野外活動の体験を新聞に、調べ学習の成果を新聞に、地域課題を考える、地域の魅力発掘術、小論文の書き方――などさまざまだ。
阪神・淡路大震災の発生から30年を迎え、発生当時、被災地で取材した産経新聞記者と神戸新聞記者によるコラボ授業もあった。
授業を受けた児童・生徒から寄せられた感想は同協議会サイト「わたしの感想NIE」で紹介している。
神戸新聞記者らが宿泊体験を新聞にまとめる授業や、まわしよみ新聞作り講座を行った甲南小学校(神戸市東灘区)の田代弘子司書教諭は「出前授業を通し、児童は主体的に学び考える姿勢が育まれ、教員はNIEの核心を学び、記者と直接交流することで自信を持って指導できるメリットがある」と話している。


◆兵庫県NIE推進協の出前授業(記者派遣)の記事はこちら

三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2025年3月12日)