社説読み比べ 有馬高校で公開授業 兵庫県NIE推進協議会
- NIEトップ
- リポート NIEの現場から
- 社説読み比べ 有馬高校で公開授業 兵庫県NIE推進協議会
各紙の主張や立場の違いをまとめる
生徒たち=兵庫県立有馬高校
NIE活動に取り組む、兵庫県立有馬高校(三田市)で2月7日、公開授業が行われた。総合学科1年2組の約40人がタブレット端末で全国紙5紙と神戸新聞、計6紙の社説を読み比べ、複数の視点で物事を見る大切さを学んだ。
同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。公開授業は、森澤亮介教諭が「批判的読解力や多様な物事の見方を身につけよう――各紙の社説を比較して」と題して実施した。
「成人の日」「大谷翔平選手のMVP」「同性婚訴訟」「能登半島地震1年」など六つのテーマで書かれた社説が2紙ずつ用意され、生徒たちは▽主張(何を一番訴えたいのか)▽その根拠▽立場(肯定的か批判的か中立的か)――などを読み解きながらペアやグループで共有した。
グループ討議では一つのテーマを選び、各紙の違いを模造紙にまとめ、発表した。「エネルギー基本計画」のテーマでは、ある新聞が「脱炭素のためには原発の使用も仕方ない」とする一方、別の新聞は「事故があってもなぜ原発を続けるのか」と批判するなど、異なる主張を一覧にして考えをまとめた。
北瀬大也(ともや)さんは「SNS(交流サイト)などではよく内容をぱっと見で判断してしまうが、新聞を深く読むと見えるものが変わってくると感じた」と話した。
今回の授業は、今年7月31日~8月1日の「第30回NIE全国大会神戸大会」で実践発表される。
また社説の読み比べを前に、総合学科1年生198人は1月、兵庫県NIE推進協議会の三好正文事務局長による出前授業を受講し、新聞の読み方やSNSの功罪について学んだ。
◆実践された有馬高校・森澤亮介教諭の寄稿(授業のねらいや感想、展望)はこちら
◆参加者の感想はこちら
三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2025年2月17日)