府県の垣根を越えて 大阪市の小1生、新聞づくりの授業(大阪市立本田小学校)

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「イチオシの動物は何かな?」。
府県を越えて実現した出前授業
=大阪市立本田小学校

授業で使われた資料の一例。
「阪神リーグV」の神戸新聞号外が
登場するのは、兵庫ならでは

 10月17日、大阪市立本田(ほんでん)小学校で、兵庫県NIE推進協議会の三好正文事務局長を講師に招き、小学1年生140人を対象にした出前授業「新聞って何? 新聞づくりに挑戦しよう!」を行った。
 秋の遠足で10月13日、天王寺動物園(大阪市天王寺区)に行った思い出を個人新聞にまとめるのを前に、授業をお願いした。1年生の子どもにとって、新聞づくりは初めての活動である。
 三好事務局長は、新聞に触れたことがない多くの子どもたちに、「新聞とはどのようなものか」(世の中のあらゆる出来事を記事にして、みんなに伝えるもの)や、新聞をつくるときのポイントについてわかりやすく説明。
 記事を書くときは、「自分のイチオシの動物について書こう」「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を使って、わかりやすく書こう」、見出しをつけるときは「10文字以内、具体的に考えよう」(「キリンさん、高いね」ではなく「高さ6㍍、キリンの○○くん」という感じに)とアドバイス。レイアウトでは「写真を紙面の真ん中に載せよう」など、1年生が理解できるように具体的に伝えた。
 今後、子どもたちは動物園で感じたことを記事にする予定だ。「キリンが葉っぱを食べていたことを書きたいな」「ペンギンが泳いでいたことを1番目の記事にしよう」「クロサイとホッキョクグマについて書こうかな」と、記事の内容を考え、早く新聞づくりに取り組みたいという意欲がみられた。子どもたちは、完成した新聞を三好事務局長に読んでもらうことを楽しみにしている。
 今回の授業は、日本新聞協会の近畿ブロックNIEアドバイザー・NIE事務局長会議(8月24日、朝日新聞大阪本社)で、三好事務局長とNIE実践について交流したことがきっかけで実現した。府県の垣根を越え、幼稚園から大学までたくさんの出前授業をされている三好事務局長の授業は、小学1年の子どもたちにとって、新聞とのすてきな出合いの場になった。

 児童が作った新聞の一例はこちらからご覧になれます。
 http://www8.kobe-np.co.jp/nie/2023/10/-1-1.html

田内 智恵(日本新聞協会NIEアドバイザー/大阪市立本田小学校主務教諭)(2023年10月27日)