四国のNIEの現状とこれから 四国ブロック会議
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10月8日(土)、香川県県民ホールレクザムホールにて、NIEアドバイザーら13人が参加し、「四国ブロックNIEアドバイザー・NIE推進協議会事務局長会議」(日本新聞協会主催)が開催された(写真)。午前中には、香川県NIE推進協議会の主催で「香川県NIE公開研究会」が開かれ、都留文科大学で教鞭をとる植田恭子NIEアドバイザー(元大阪市立中学校指導教諭)が「学び続ける人を育てるSociety5.0時代のNIE」をテーマに記念講演を行った。植田アドバイザーは、「情」は想像すること・肌で感じること・イメージすること(慮る)であり、「報」は、あやういと疑うこと・重視しても惑わされないこと(惟る)――という視点を提示。「他人事」でなく「自分事」としてとらえるために、NIEを通じて多面的・多角的な継続した取り組みが必要であると指摘し、そのためにICTの活用が重要になると話された。
引き続き午後の四国ブロック会議では、各県協議会による活動報告の後、「四国のNIEの現状とこれから」について意見交換が行われた。各県とも、コロナ禍で対面の行事は難しく、様々な工夫を重ねた点などが報告された。2023年8月3~4日に「第28回NIE全国大会松山大会」の開催が決まっている愛媛県では、大会実行委員会が発足し、全県挙げて取り組んでいることが報告され、四国全体で協力していくことで一致した。
関口修司コーディネーターから最後に、討議のまとめと助言があり、教師への啓発の重要性、新聞の確保、デジタルとアナログ(ICTと本物)という点で、今後の実践への示唆をいただいた。いずれも、無理のない範囲で地道に続ける点がポイントであると感じた。
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多忙な学校現場で、NIEが自然に浸透するためには様々な課題があり、現在うまくいっている状況とは言い難い。そのために地道に日常の実践を大切にしていきたいと思う。また、「総合的な学習の時間」や「探求学習」において、表現方法として「新聞づくり」があるが、NIEと絡め、再度啓発していきたいと考えており、このあたりが突破口かもしれないと考えている。
藤川 由香(香川県坂出市立白峰中学校指導教諭/日本新聞協会NIEアドバイザー)(2022年11月4日)