入試に生かすNIE、阪神地域のアドバイザー3人が座談会
- NIEトップ
- リポート NIEの現場から
- 入試に生かすNIE、阪神地域のアドバイザー3人が座談会
NIEを入試に生かすには――。意見交換
する(左端から)桝田教諭、瀧口教諭、
渋谷教諭=兵庫県西宮市内
時事問題の論述力向上/書き写しが読解力育む/進路選択につながる
NIEは高校・大学入試でどんな効果が期待できるのか。関心の高いテーマだと思う。兵庫県東部・阪神地域で実践を重ねている日本新聞協会のNIEアドバイザー3人に、「NIEで得られる力は、入試でどう生きるか」と題して語り合ってもらった。
参加いただいたのは、西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭▽兵庫県立尼崎高校の瀧口梓教諭▽同県立鳴尾高校の桝田安史教諭。
渋谷教諭は、自分の興味のある記事をスクラップして感想を書く「NIEノート」の取り組みを通じ、「生徒たちに新しいことを知ろうとする姿勢が見えてきた」と説明。高校の推薦入試での小論文で、生徒が、気候変動に関するパリ条約などについて具体的に書けた、などの事例を紹介した。
瀧口教諭は「新聞は、漢字検定2級程度の漢字が使われている。記事を書き写すことで、大学入試の設問を読む力が育まれる」と新聞の有用性を指摘。「総合型選抜入試(旧AO入試)の時事問題について尋ねる面接では、日ごろから新聞に親しんでいる成果がはっきり表れる」と強調した。
「新聞を活用することは、生徒たちの自立に向けたキャリア形成につながる」と話すのは桝田教諭。「特に看護系に進みたい生徒は関連記事を選び要約することが、進路選択に直結した」と振り返り、こう付け加えた。「新聞は、社会に出た時に必要になる論理的思考力や表現力を高めることができる」
◎詳細は兵庫県NIE推進協議会サイト内「兵庫NIEニュース」のこちらからご覧になれます。
石原丈知(兵庫県NIE推進協議会コーディネーター)(2022年3月1日)