子どもを伸ばす新聞活用 姫路のNIEアドバイザー3人が座談会

  1. NIEトップ
  2. リポート NIEの現場から
  3. 子どもを伸ばす新聞活用 姫路のNIEアドバイザー3人が座談会

効果的なNIE実践とは――。意見交換す
る井上教頭(右から2人目)と佐伯教諭
(奥)、万寿本教諭(左端)=姫路市内

好きな分野をスクラップ/記事を題材にワークシート/新聞のある環境づくりを

 「NIEの効果を知りたい」という声を聞く。新聞を読む子は学力が高いという話もあるが、先が読めない時代、社会とのつながりを実感できる格好の教材だと思う。長年、兵庫県姫路市で実践を重ねてきた日本新聞協会のNIEアドバイザー3人に、子どもの力を伸ばす新聞活用術について語り合ってもらった。

 参加いただいたのは、姫路市立豊富小中学校の井上幸史教頭▽同市立青山小学校の万寿本寛之教諭▽同市立朝日中学校の佐伯奈津子教諭――の3人。司会は兵庫県NIE推進協議会の石原丈知コーディネーター。

 実践例について、万寿本教諭は、児童たちに記事をスクラップし要約させたり見出しを考えさせたりしていると説明。「児童が社会の動きに興味を持つようになった。まずは、好きな分野の記事だけ切り抜いてもいい」と話し、「ICTを使ったスクラップなら、さらに取り組みやすいのでは」と考える。

 佐伯教諭は「新聞記事を題材にしたワークシートを作成し、10分間の『朝の学習』で使うと生徒の関心が高まった」と話し、こう付け加えた。「新聞から季節ごとの美しい写真を切り抜いて掲示したこともある。楽しめる取り組みが必要では」

 「新聞のある環境づくりを進めたい」と話すのは井上教頭。「新聞の閲覧場所に地球儀や辞書を置き、調べ学習できるようにするなど、ちょっとした工夫が大切」と提言する。 さらに「SNSだけでは情報が偏りがち。多様な情報を入手できる新聞が見直されるべきだ」と強調した。

◎詳報は兵庫県NIE推進協議会サイト内「兵庫NIEニュース」でご覧になれます。詳報はこちら

三好正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2022年2月4日)