探究活動に6紙活用 神戸高塚高校が公開授業

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新聞の活用方法を発表する神戸高塚高校
の伊東教諭

 NIE活動の一環で、新聞記事を探究活動に活用する事例発表会が11月26日、神戸市中央区の神戸新聞社報道展示室であった。兵庫県立神戸高塚高校(神戸市西区)の伊東琢麿教諭が、生徒たちによる日刊6紙の読み比べからスタートし、ごみ問題や高齢者介護問題など探究活動のテーマを設定、自分なりの課題解決法を考え、中間発表・最終発表する流れを紹介した。

 兵庫県NIE推進協議会が企画。新型コロナウイルス対策として、例年の学校での公開授業の代わりに、事前収録した授業風景の動画も流しながら取り組みを発表してもらうスタイルにした。

 同校は日本新聞協会のNIE実践校に指定されている。生徒たちは夏休みに興味関心のある記事を10本ずつ選び、2学期、学校に持参。グループ別に、自分とほかの生徒の興味分野を比較し、記事を分類・整理するなどして発表テーマを決めた。授業の様子を伝える動画には、新聞各紙の記事があふれた。伊東教諭は「複数の情報を確認し、記事が伝える事実と意見を区別することが大切」と強調した。

 生徒たちによる中間発表の様子も動画で紹介し、参加者にも評価してもらった。ごみ問題を取り上げたグループに対して、伊東教諭は「ごみ削減に向けた3R(リデュース、リユース、リサイクル)はなぜ進んでいないのか」と具体的な質問を投げかけ、3学期の最終発表に向けての課題とした。

 発表後に意見交換会もあった。加古川東高校(兵庫県加古川市加古川町粟津)の志摩直樹校長は「新聞からさまざまなジャンルの記事を集めることで、生徒たちの興味の幅が広がる」と話した。

 発表会はビデオ会議アプリも併用し、県内外の教育関係者約40人が参加した。


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<本校の探究活動について> 兵庫県立神戸高塚高等学校・伊東琢麿教諭                   

(ねらい)本校では3年間の探究プログラムを設定し、内容知(世界・日本・地域社会の現状、SDGsの視点)と方法知(探究プロセス、コミュニケーション力、言語運用能力、情報リテラシー)の習得、及び、これからの社会生活でも求められる「情報収集力・分析力」「課題発見力」「情報整理力・まとめる力」「発表する力」の育成を目指しています。

(感想)NIEの活動は、世界にあふれる、さまざまな出来事へのアプローチとして最適だと考えています。複数の新聞から得られる、さまざまな分野の情報は、生徒の興味・関心を引き、「答えのない問い」へ挑戦する第一歩になっています。今後ますますDXが社会的に進んでいきますが、机上でさまざまな情報に一度にアクセスできるメリットは大きいと感じています。引き続き複数の新聞を探究活動に利用できればいいと考えています。

(今後の展望)本年度で3年のプログラムをすべて実践できました。3年生の生徒のアンケートには、「社会への関心を持つようになった」「今後の社会生活で役に立つ知識や技術が身についた」「大学で学びたい内容が見つけられた」等の意見が見られました。今後も引き続き、生徒の興味・関心・進路に応じた分野について、生徒自身が役に立つと思える活動を展開できるようにプログラムを改善していきます。 また、本校の探究活動の趣旨に賛同し、ともに歩んでくださる人と協働して本校の探究プログラムを推進していきます。


◎参加者の感想はこちら

◎公開授業の動画を2022年1月14日まで配信。

伊東琢麿(兵庫県立神戸高塚高等学校教諭)、石原丈知(兵庫県NIE推進協議会コーディネーター)(2021年12月14日)