はがき新聞の作成、体験を経験に

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 独立行政法人国立青少年教育振興機構は全国28か所の教育施設において、教育的な観点から体験活動等の機会や場を提供しています。9月25~26日に、国立三瓶青少年交流の家(島根県大田市)では教育事業「新聞をつくろう!~さんべの体験を『はがき新聞』に」を開催しました。昨年に引き続き「思い出を誰かに伝えよう」をテーマとし、今年度は成果物を「はがき新聞」にまとめる内容で募集したところ、6家族19人の参加を得ました。

 今回の事業は公益財団法人理想教育財団との共催で開催、事業企画から物品提供まで多くのサポートをいただきました。講師にはオンラインで德永加代氏(帝塚山大学教育学部准教授)、伊東広路氏(読売新聞大阪本社)、現地指導には和田倫寛氏(NIEアドバイザー/松江市立竹矢小学校)、伊藤雅美氏(NIEアドバイザー/松江市立中央小学校)の計4人をお招きし、新聞の書き方やレイアウトなどを教わりながら、一人一人の思い出が詰まった「はがき新聞」を完成させました。

 初日は「はがき新聞」作成に向け、ボルダリングやカローリング等の体験活動や野外炊飯(バーベキュー)を楽しみながら、家族のふれあいを深めました。また、希望された家族は近隣の島根県立三瓶自然館サヒメルに出かけ、天体観測を楽しみました。活動の際の子どもたちの笑顔にはこちらも癒やされ、同時に野外炊飯後の片付けの際には家族を超えての協力が見られたことは交流の家の職員として大変うれしかったです。

 2日目は、体験活動で得た思い出や感動をもとに講師から支援いただきながら、それぞれ個性と工夫にあふれる「はがき新聞」を作成しました。その途中では子どもたちがWebカメラの前に立ち、オンライン参加の講師に一生懸命に説明する姿やアドバイスをもらって頑張って修正する姿が多くありました。

 新聞完成後は「『はがき新聞』発表会」を行い、参加者一人一人が自分の新聞について頑張った点や工夫した点を発表し、ご家族一人一人の新聞をまとめて「家族新聞」を完成させるところまで体験していただきました、低学年参加者ほど作成枚数が多く、年齢が上がるにつれて文章推敲に時間がかかり、作成枚数は減りました。ですが、参加者の思い出に残る活動になっただけでなく、アドバイスや講評等を通じて、文章を書くための表現力、加えて「体験」を「経験」に高めていくきっかけになった事業であったと感じています。「はがき新聞」ですのでポストへの投函を予定していましたが、子どもたちの多くは「明日、学校に持って行って先生に見せる」という反応でした。

野津孝明(NIEアドバイザー/国立三瓶青少年交流の家所長/日本NIE学会常任理事)(2021年10月13日)