オンラインで「まわしよみ新聞」 姫路のNIE研究チームが企画

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パソコン上で意見交換しながら紙面を作る
6年生の児童

児童たちが作った紙面の一例

 各自が気になる新聞記事を選び、パソコン上で意見交換しながら紙面を作る「オンラインまわしよみ新聞」の授業が2021年3月10日、姫路市の豊富小中学校であった。6年生の3クラス計88人が、それぞれ別のクラスの児童と3人一組になり、パソコンを通じてやりとりを重ねた。

 同校教員によるNIE研究チームが企画し、兵庫県NIE推進協議会事務局の三好事務局長が講師を務めた。

 児童たちは過去1年分の神戸新聞「写真ニュース」から選んだ記事をパソコンの学習支援アプリで共有。「Jamboard(ジャムボード)」のデジタルホワイトボードに貼り付け、それぞれ、その記事を選んだ理由や他の児童が選んだ記事についての意見を書き込んだ。トップ記事をどれにするか、他の記事はどう配置するかもパソコン上で投票や相談して決め、紙面全体の感想も書いて仕上げた。

 テニスの大坂なおみ選手の全米オープン優勝(20年9月)や、新型コロナウイルスに感染して亡くなったタレント志村けんさんの訃報(同年3月)に注目した児童が多かった。コロナ禍による休校と分散登校を経て、通常授業が再開したニュース(同年6月)を「一番うれしかったから」とトップ記事にした班もあった。

 プロ野球阪神タイガースの藤川球児投手の引退試合(同年11月)をトップに、神戸市立王子動物園のパンダ「タンタン」が中国に返還されるニュース(同年5月)をカタに置いた、地元色豊かな紙面もあった。

 児童たちに考えてもらったのは、メリハリのある紙面。パソコン上で記事を拡大・縮小できるメリットを生かし、トップ記事は最も大きなスペースを割き、ヘソには紙面を引き締める記事を置くよう呼び掛けた。パソコン上だけで十分に意見交換できるか心配したが、児童たちの習熟度は高く、1時間の授業中に紙面はどんどん出来上がっていった。

 参加した村前美月さんは「読んでほしい記事を目立たせることで、内容がより伝わりやすくなると感じた」、西尾啓介さんは「それぞれが違う視点で記事を選んでいたのが面白かった」と話していた。

 今、兵庫の教育現場でもオンラインの取り組みが活発になっている。21年1月には、児童数の少ない神戸市北区の3小学校とテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でつないで、三好事務局長がNIE授業を行った。

 コロナ禍の中、「新聞で社会とのつながりを実感した」との声をしばしば聞く。アフターコロナの時代の「新しい学び」を支援しながら、幅広いNIE展開を目指したい。

三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(3月18日)