新聞を読もう

新聞トークで新聞に関心をもたせる

 児童が使う教科書のさまざまな単元で新聞記事が掲載されています。例えば、高学年の国語では「新聞を読む」活動が言語活動として取り上げられています。本校で使用している教科書にも「新聞を読もう」という単元があり、複数の新聞を読み比べる活動が例示されています。今回はこの単元の学習をもとに、児童が新聞を活用できるようになってほしいと願い、指導を行いました。

 教科書に新聞を扱った単元がありますが、大切なことは児童が新聞に興味関心をもち、授業以後も新聞を進んで読むようになることだと考えています。そこで、単元の学習に入る前に児童の関心を高める目的で、朝の会で「新聞トーク」をはじめました。「新聞トーク」は、私が児童に紹介したい記事を示し、感想などを交流し合う学習です。社会科や理科などの学習に関連のあるものから、社会の中で話題になっている記事を選びました。そして、記事の見出しを隠して、見出しを当てるクイズなども行いました。児童は毎回楽しみにしていました。

「見出し」に注目して読む!

 毎回、児童に新聞記事を紹介する中で、特に注目させたのが「見出し」です。見出しは最高の要約とも言われ、記事の一番伝えたいことが短い言葉に凝縮されています。そこで、新聞を読む際には記事のすべてを読む必要はなく、まずは見出しを見て、記事の大まかな内容をつかむように話しました。

 また、ある記事を示して、「この記事にどんな見出しが付けられたと思う?」と発問をし、児童からいろんな考えを引き出しました。児童はこれまで読んだ記事のことを思い出しながら、いつも楽しそうに記事の見出しを想像していました。例として挙げた、新型コロナウイルス流行の影響で、校庭で15分という短い時間で行われた小学校の入学式の記事では、

「入学式短時間」

「15分だけの入学式」

「児童不安な入学式」

など、自分なりの見出しをつけることができました。これまで新聞を読んだことのない児童も見出しに注目することで、新聞に苦手意識を持たずに読めるようになってきました。

新聞の特長を学ぶ!

 これまでの学習を生かして、新聞を取り上げた単元に入りました。教科書では新聞の特長を確認し、同じ内容を取り上げた新聞記事を複数読み比べて、違いなどを話し合う学習が取り入れられています。

 この活動において、学校の近所にある新聞の販売店と連携し、児童分の新聞を提供していただきました。児童に1部ずつ新聞を配り、気づいたことなどを話し合う活動を行うことができました。

「先生、記事の大きさが違うね」

「先生、やっぱり見出しがあると分かりやすいね」

「スポーツ面などもあるよ」

「たくさんの広告もあるね」

「写真がついている記事もあるよ。写真は1日の新聞にどのくらい使われているのだろう」

など、気がついたことを友達にたくさん発表することができました。

 その後、新聞記事ははじめに大切なことが書かれている、いわゆる「逆三角形」の形になっていることや、新聞に関するさまざまな用語も学んでいきました。新聞は記事の価値付けがしてあり、記事の大きさや見出しの大きさでその重要度が分かることも学びました。

 これらの学習を生かして、教科書に掲載されている、同じ内容について書かれた別の記事を読み比べる活動を行いました。書いた記者の視点によって、取り上げられている内容が違い、記事に付けられた見出しも違っていることに気がつきました。教科書に掲載されている記事以外にも新型コロナウイルスに関する同じ日の別の新聞も読み比べてみました。児童は実際の新聞を読むことでたくさんの気づきを得ることができていました。

新聞スクラップのスタート!

 新聞に関する学習を終えたあとから、児童と新聞スクラップに取り組むことにしました。新聞スクラップとは、丸ごと1部の新聞から気になった記事を切り取り、ノートなどに貼り付けて感想や考えたことなどを書く活動です。授業の時間を活用してスクラップのオリエンテーションを行い、やり方を学びました。その後は児童に自由にスクラップを行わせるようにしました。

 児童は、新型コロナウイルスに関する記事や東京オリンピックの記事など、自分が興味を持った記事を進んでスクラップして提出しています。児童のノートを添削しながら私自身も勉強になっています。これから3月までスクラップノートの作成を続けていきたいと思います。3月になったときに、児童の1年間の記録となるようなノートができるとうれしいと思っています。そして、新聞からいろんな情報を得て、自分の世界を広げられるようにしてほしいと思っています。

菊池 健一(さいたま市立海老沼小学校/NIEアドバイザー)(8月3日)