オンライン授業で新聞スクラップ

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生徒が提出したスクラップ帳。教員がコメントを書いて返信する

 当校では2020年3月から新型コロナウイルス感染拡大防止のための休校が続いていましたが、緊急事態宣言の解除を受け、5月下旬から分散登校を始め、6月1日から学校を再開しました。

 愛徳学園中・高等学校では臨時休校になった3月上旬から、これから受験期に入る高校2年生(現・3年生)を対象に、普段使っている授業支援アプリ「ロイロノート」(タブレット端末)を使って遠隔授業ができないか検討を始めました。日頃は対面授業の中で、ツールの一つとして使っている「ロイロノート」ですが、対面ではない授業でどう使えばよいのか、各教員が試行錯誤しました。その結果、ロイロノートの「カード」(スライドのようなもの)に文字や図、写真、ときには動画を入れ、音声も載せて、自宅にいる生徒と送受信し合い、添削や解説を行うことで授業ができると考えました。

 3月下旬からオンライン授業(名称・『愛ちゃんねる』)として、高校3年生と2年生に講習を実施しました。講習では、生徒の「学びたい」という気持ちが強く感じられ、「伝わる」「できる」という手ごたえを感じ、大いに励まされました。4月に入っても休校が続いたため、中学1年生を除く全学年を対象に科目を絞ってのオンライン授業と、課題の郵送などで授業を行いました。さらに、5月11日からは全教科で正規の授業としてオンライン授業を行いました。

 そうした中、20年度からNIE実践を強化することになり、「新聞のすすめ」として、高校2年生と3年生を対象にした選択国語表現のオンライン授業で「新聞スクラップ」に取り組みました。

 「新聞スクラップ」は過去の授業でも行ったことがありますが、自分の興味のあることや進路に応じてA4サイズのノートに新聞記事を貼り、①記事のあらまし②問題点③その背景④自分の考え―を記入し、週に一度、自分のスクラップ帳をロイロノートで写真に撮り、送信し、教員がコメントを付けて返却するという取り組みです。

 離れていてもやり取りはスムーズで、教員からも話題を広げたり、他の記事の紹介などのコメントを付けたりしています。また、生徒がスクラップした新聞記事をテストの範囲にした漢字テストも週に一度行い、新聞を読む、新聞に興味・関心を持つということにつなげています。これから「コロナ後について考える」という小論文に取り組む予定で、さらに新聞記事の利活用を考えているところです。

 現在、学校も再開し、対面授業を行っています。オンライン授業は準備に時間がかかることや、ときに通信環境が不安定になることなど大変な面もありましたが、教員の「伝えたい」という思いを形にでき、生徒も後から繰り返し見たりするなど、オンラインならではの良さや可能性を実感できました。これからの授業の中で、対面とオンラインの良さを生かしたハイブリッドな授業で、生徒一人一人の深い学びを実現していきたいと思っています。

米田 俊彦(愛徳学園中・高等学校教諭)(6月12日)