兵庫県NIE推進協議会・小学校NIE公開授業報告

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消費増税は賛成か反対かー。討論する児童たち

 NIE活動の一環で、消費増税をテーマにした社会科の公開授業が12月5日、兵庫県加古川市の川西小学校で開かれた。児童は新聞を読んで知識を深め、賛成・反対のそれぞれの立場に分かれて意見を交わした。

 兵庫県NIE推進協議会の主催。同校は2018年度から日本新聞協会のNIE実践指定校に認定されている。

 6年1組の授業が公開された。担任の藤池陽太郎教諭の指導のもと、児童たちは2週間かけて、消費増税の解説記事や、軽減税率や海外の事例を紹介した記事を読み込んできた。

 この日は、消費増税に賛成の13人と反対の14人に分かれ、討論を展開。賛成する児童は「社会保障費が膨らんでいる」「将来の負担を減らすために必要」「国会で慎重に話し合った結果」と主張。一方、反対派は「収入の少ない人の負担が増える」「物を買わなくなり、経済が悪化する」と指摘していた。

 高松日向さんは「増税反対の立場は変わらないが、賛成する人の意見にも理解できるところがあった」と話した。藤池教諭は「みんな6年後には選挙権を得る。自分の考えを投票行動に生かしてほしい」と話していた。

〈ほかの児童の感想〉石川久響君「ぼくの意見と逆の意見や少し同じ意見など、いろいろ聞けて楽しかった」、熊谷誓君「討論してみて、世の中には難しい問題が山積みなんだなと思った。これからも考え続けたい」、中澤泰輝君「賛成・反対の意見とも大切だなと思った。もっといろんな人の意見も聞いてみたい」

三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)

<NIE公開授業を終えて>

 6年生27人が、新聞記事の読み比べにより、消費増税について自分の考えをまとめていく授業を見学いただいた。

 今年10月、税率が8%から10%に引き上げられた消費税は、児童にとって自分の生活との関わりが大きいため、関心も高い。授業で取り上げることで、消費税に関わる国会・内閣・税金などのそれぞれの働きを具体的に理解させることができると考えた。

 増税に関する3つの新聞記事を読み比べ、これまでの学習をもとに、賛成か反対かに分かれて討論を行った。読み比べにより、少子高齢化や社会保障、軽減税率など多様な見方から考えることができた。また、授業前は、「物価が高くなるから反対」という意見も多かったが、授業後は、「これからの社会のためには必要だから賛成」「一部の人しか得しないから反対」など、多様な見方をもって自分の考えをまとめることができた。

 次は授業で深めた学びをもとに、消費増税についての自分の考えを新聞投書欄に投稿する。新聞を通して社会事象への関心を高め、投稿によって社会に参画できる児童の育成を目指していきたい。

藤池 陽太郎(加古川市立川西小学校教諭)(12月12日)