新聞トークからスタートしましょう

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NIEを取り入れる難しさ

 2020年度より小学校で完全実施となる学習指導要領では新聞の活用が総則にも盛り込まれ、学校教育の中で新聞活用が重要視されています。これまでも、新聞の活用はNIE(Newspaper in Education)として全国で実践されてきました。そして、文部科学省が行う全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)では、新聞を読む子どもの方が正答率が高いという結果が出ています。

 私が勤務するさいたま市では市の教育委員会と県のNIE推進協議会が提携し、全市立小・中学校、高等学校、特別支援学校で新聞の活用が行われています。しかしながら、NIEの実践については教職員間で温度差があり、効果的な実践が行われているかどうかは心許ない状態です。それは、NIEには教科書があるわけではなく、先生方がどのように新聞を使えばよいか、よくわからないためではないかと考えています。

先生がまず新聞を読んで

 そこで、まずは先生方が新聞に親しむことが必要であると思っています。近年は若い先生が多くなり、新聞を読んでいない先生も多いと聞きます。しかし、先述したとおり、学習指導要領の中でも新聞の活用がうたわれている中で、先生方が新聞に全く無関心ということは許されません。新聞を使って効果的な指導ができるようにするために、まずは先生方が新聞を読むことからスタートしてほしいと思っています。

 そこでおすすめなのが、担当する学年や教科の年間の指導事項を概観しておくことです。そうした状態で新聞をめくっていると、自然と教科の学習に関連するニュースが見つかるようになります。これを「カラーバス効果」と呼ぶそうです。新聞を読んでいて「これは授業で使えそうだ!」と思えたら、きっとNIEの実践を進めていけるようになります。

「新聞トーク」からスタート

 先生方が新聞に親しむようになったら、次は、気になった記事を子供たちに紹介してほしいと思います。私自身は毎日、朝の会の短い時間を使い、「新聞トーク」として、さまざまな記事について話しています。教科に関するもの、季節に関するもの、学校の授業に関するものなど、その時々でいろんな記事に触れています。先日、児童が他の先生に「先生の新聞のお話がいつも楽しみ」と話してくれたそうです。

 朝の新聞トークならば、短い時間で簡単に実践できます。まずは本格的なNIEの実践の前に、新聞トークからスタートしてみてはいかがでしょうか。

菊池 健一(さいたま市立海老沼小学校教諭/NIEアドバイザー)(8月26日)