2014年度 特別支援教育におけるNIE⑦(都立墨東特別支援学校の取り組み〈3〉完)

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~学年を越えて広がったスクラップリレー、生徒、保護者、先生の感想~

 

 都立墨東特別支援学校は、「しつもん!ドラえもん」のスクラップリレーが3年目に入り、今年度から中学部の学年を越えて実施することになりました。コメントも先生全員でリレーします(「しつもん!ドラえもん」、スクラップリレーについては取り組み紹介①をご覧下さい)。

 スクラップリレーを体験した生徒のみなさんと保護者、先生方から感想を頂きました。

 

【中学1年生】

 ▽新聞をめくって探すのが大変だった。

 ▽めくるのが大変。けれど、豆知識をやっているような感じがするので、一つ良いことを覚えて、頭が良くなったと思う!

 ▽はじめてだったけれど、意外と見つけ出せてよかった。さきに答えを探してしまい、あとから問題を探してしまった。はじめは難しいと思ったけど、意外とおもしろかった。

【中学2年生】

 ▽自分の感想にいろいろな先生がコメントをくれるのでうれしかった。先生のコメントを読むのが楽しみだった。

 ▽新聞を読むのが楽しくなった。

 ▽新聞に興味が出てきたので、週末の課題でスクラップに取り組むようになった。

 ▽みんなと共通の話題ができて楽しい。

【中学3年生】

 ▽しつもんドラえもんの答えがどこにあるのだろうかとがんばって探すようになった。

 ▽しつもんドラえもんに〇〇編とあって、その時のしつもんドラえもんの答えと絵が合っていてかわいい。ふりがながあるなど、わかりやすく書いてあって読みやすい。

 ▽大きなニュースや大事なニュースが新聞の真ん中にあって、はっきり見えるし、読める。しつもんドラえもんの質問がむずかしくてよくわからない。

 ▽しつもんドラえもんの質問と答えがセットになっていて、知識が増えた。

【保護者】

 ▽質問を考え、答えを見てからネットで調べている。お友達が答えたものも見て、こんな考え方もあるんだなぁと話している。本人は、とても楽しいと言っている。

 ▽長期にわたり、みんなで繰り返し行える学習は良いと思う。

 ▽新聞からテーマをもらい、興味のなかった事柄に対し、興味・関心のみならず、新しい発見・情報獲得の良い機会になった。また、ノートを回覧することで、生徒と先生の共通の話題が広がった。代筆で手伝う親自身も一緒に取り組むことで、新たな学びの時間にもなった。

 ▽新聞を読む、ニュースに関心をもつ第一歩として、とてもありがたいきっかけとなった。

【中学部の先生方】

 ▽生徒の興味や、考えていることがわかり面白い。

 ▽どのくらいの文章で考え、書く力があるか、どのような発想をしているかを見るための参考となった。

 ▽生徒の興味のあることを知ることができよかった。

 ▽グループを越えて関わることが少ないので、文章の上でも関わることができてよかった。

 ▽先生も順番にコメントしているので、どの先生に書いてもらうかが、とても楽しみなようだ。

 ▽日頃関わりのない教員のことを知ることができてよかった。

 ▽他の友達へのコメントにも目を通し、どの先生がどんなコメントをするかを楽しみにしている。

 ▽しつもんドラえもんに取り組んでから新聞に興味を持ち、とうとう自宅で購入した生徒も。

 

 2014年夏、NIE全国大会徳島大会の分科会でこんなお話を伺いました。

 「障害者が社会に出て仕事を継続するためのポイントは、周りとの人間関係、つまりコミュニケーション力にかかっています。新聞は社会で認められているツールです。そこから得られる情報を元に『話したい』と思う前向きな姿勢が、社会に認められ、ひいては離職率を下げることにもつながります」

 スクラップリレーは、障害者の社会進出支援でも役立つのではないかと思っています。

 まず、手始めに、気軽に楽しく取り組める「しつもん!ドラえもん」のスクラップリレーから試してみませんか。

遊佐美恵子(朝日新聞東京本社教育総合本部)(2014年10月7日)