3.11を前に震災の記事を読む
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間もなく、3月11日になります。東日本大震災から2年になります。
被災地では今もまだ不自由な生活を送っていることや、今でも家族が見つかっていない方もいるということが新聞を通して伝わってきます。
3.11には各新聞に震災関連の記事が多く掲載されることと思います。また、新聞だけではなく、テレビやインターネットなどのメディアでも震災のことが多く取り上げられるはずです。
現在、担任しているクラスの子どもたちには、3月11日に自分事として震災の記事やニュースに触れてほしいというのが私の願いです。そこで、本日から3.11直前まで毎日、被災地の様子について取り上げた記事を子どもたちと読んでみることにしました。
初日は宮城の南三陸町の記事でした。地図で南三陸町を調べたり、記事の中の分かりにくい言葉を調べたりしながら、子どもたちは今の南三陸町の様子について詳しく知ることができました。
そして、今は鉄筋だけになってしまった町の庁舎の写真を見ながら子どもたちは思い思いに感想を話し合っていました。この鉄筋を残していくべきか、取り壊すべきかということについていろいろな意見が出されました。
「被災者の人が悲しむから取り壊した方がいい」
「これから生まれてくる赤ちゃんにも地震のことを伝えるために残した方がいい」
など、これがよいという答えは出ませんでしたが、子どもたちの心の中に、南三陸町の方々の今の思いが伝わったのではないかと思います。
次回も震災関連の記事を取り上げて、子どもたちと考えていきたいと思います。
NIEアドバイザー/さいたま市立東宮下小学校教諭 菊池健一(2013年3月4日)