小学校3年生国語科「こそあど言葉」の単元で

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来年度から完全実施される小学校の新学習指導要領では、国語科で中学年の言語活動例として新聞づくり、高学年では新聞を読む活動が例示されている。来年度から多くの学校でこのような活動が積極的に行われることになるであろう。

しかし、国語科では教師の工夫によってもっとさまざまな場面で新聞を活用できると考える。今回私が実践したのは小学校3年生国語科の『こそあど言葉』(指示語)の単元である。3年生は「これ・それ・あれ・どれ」などの指示語の使い方を学習し、実際に使ってみる活動を行う。従来の指導では教科書の挿絵を見ながら指示語を学習し、自分で文を作る活動にとどまっていた。そこに、新聞を活用し新聞の中から指示語を探す活動を取り入れた。ある日の新聞には300か所近い数の指示語が使われていた。児童は新聞をめくりながら「先生、あったよ!」と、夢中で指示語を探していた。

新学習指導要領では実生活で生きて働く国語力を目指している。そのような観点からも、この実践において新聞活用が大変有効であることをあらためて認識することができた。

さいたま市立東宮下小学校教諭 菊池 健一(2010年11月2日)