新聞を活用した教育実践データベース

新聞に親しみ、新聞記事の作成を通してメディアリテラシー能力を育成する

豊川市立牛久保小学校(とよかわしりつうしくぼしょうがっこう)

実施年度

2019年度

教科、科目、領域

小学校: 総合学習
学年 小学 4年
使用教科書発行会社 その他
スクープ常在戦場
新聞や新聞記事の書き方について学ぶとともに、複数の新聞を読み比べることを通して、自分が必要としている情報を取捨選択する力を身につけ、伝えたい内容を記事にまとめる
数社の新聞を常時用意し、子どもたちが自由に閲覧できるようにする。
新聞制作学習 新聞機能学習

1・2限目 新聞に触れてみる・新聞のことを知る
3~6限目 1面の構成を知る・記事の文章の特徴を知る
7・8限目 新聞の読み比べをする
9~14限目 新聞記者から記事作りについて学ぶ・5年生に取材する・取材したことを新聞にまとめる

1~14時

(1)新聞に触れ、新聞の特徴をつかむ。
(2)新聞には全国紙・ブロック紙・地方紙があることや、国際面・経済面・スポーツ面・社会面などさまざまなページがあることを気づかせる。
(3)1面の構成から、写真やイラスト、主見出し、袖見出しなどに気づく。
(4)新聞記事に書かれている5W1Hや書かれ方の特徴を知る。
(5)新聞記事を読んで見出しを考える。
(6)新聞を要約する。
(7)(8)新聞各社の1面トップ記事を読み比べて違いに気づかせ、各社の意図や読み手に与える影響を考える。
(9)~(14)新聞記者を招いて、記事作りについて学び、他学年の行事について取材を行い、記事を書いて新聞を作る。

新聞を手にする機会を増やすために、数社の新聞を常に閲覧できるようにし、気になる記事を学級で紹介しあう時間を設定する。新聞各社の記事の読み比べには、子どもたちの興味を引くような話題の日の新聞を取り扱う。ペア、グループ活動を積極的に取り入れるなどして、他者との関わりを通して深い学びとなるような学習過程を工夫する。

これまでなじみの薄かった新聞というメディアに触れたことによって、多くの情報の中から取捨選択し、意図が読み手に伝わるようにいろいろな工夫がされている新聞記事に対して、興味関心を高める子どもたちの姿が見られた。また、現役の新聞記者から学ぶことによって、新聞についての子どもたちの知識は大人を凌駕するほどのものになった。子どもたちが執筆した新聞は、新聞の基本をおさえつつ、子どもらしい内容のものとなった。

成果としては、新聞に親しむことを通して、子どもたちの新聞に対する興味関心を高めさせることができた。また、新聞記事の読み比べや新聞記者の講話などを通して、あらためて多くの情報が身の回りにあることや、さまざまな情報の中から自分の必要としている情報を取捨選択する力の必要性を感じることができたと考える。課題としては、この実践を行うことが4年生という学年で適切であったかということである。5年生や6年生で取り扱うと、より深い学びが得られたかもしれない。

実践者名:豊川市立牛久保小学校 小野 健一