新聞を活用した教育実践データベース

トランスジェンダーの女性の女子大学への入学を認めるべきか

兵庫県立兵庫高等学校(ひょうごけんりつひょうごこうとうがっこう)

実施年度

2017年度

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 公民
学年 高校(高等専門学校を含む) 1年
使用教科書発行会社 東京書籍
基本的人権の保障
新聞活用学習

トランスジェンダーの女性の女子大学への入学を認めるか否かの議論を紹介した記事を用いて、ディスカッションを行った。

現代社会 1時間(50分)

授業の導入で、性的マイノリティーの人が全体のどのくらいいるのか、LGBTとはどのような人なのかを講義形式により学習した。その後、ワークシートを用いて、トランスジェンダーの女性の女子大学への入学について、以下の(1)~(5)のような授業実践を行った。
(1)ワークシートに自分の考えを書き込む「女子大学はトランスジェンダーの女性の入学を認めるべきか?」「女子大学が入学を認めない場合、憲法違反になるか?」
(2)グループでの意見交換
(3)クラス全体での意見発表
(4)他の人の意見を聞いたうえで、ワークシートにもう一度自分の意見を書き込む
(5)今回の授業を通して考えたことを記入

・その当事者(トランスジェンダーの女性、女子大学の在学生)の立場に立ち、意見を形成するように促した
・憲法に則って、意見を形成するように促した

この授業は、基本的人権の単元を学習した後に実施したため、生徒たちは憲法の条文などを根拠として、グループワークを行うことができていた。また、トランスジェンダーの女性、女子大学、その女子大学に在学している女子大学生などの複数の視点からの議論が見受けられた。

性的マイノリティーについて学習することで、生徒たちの社会に対する視野は広がったといえる。また、新聞から得た情報を用いて、自身の考えを形成しようとする姿勢が身についた。

実践者名:兵庫県立兵庫高等学校 阪本和人