新聞を活用した教育実践データベース

読み手を意識して分かりやすく書こうとすることができる児童の育成 初心者向け

名古屋市立稲永小学校(なごやしりついなえいしょうがっこう)

実施年度

2017年度

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 4年
使用教科書発行会社 教育出版
稲永小学校のよいところを伝えよう
稲永小学校のよいところを紹介する記事を書き、収集した資料を活用して読み手に分かりやすく伝えることができるようにする。
文章の構成を新聞記事から学び、学んだ構成を基に文章を書くことができるようにする
新聞制作学習 新聞活用学習

「稲永小学校のよいところを伝えよう」
取材(3時間)➡構成(6時間)➡共有(2時間)
学校についての取材をグループで行い、グループで一枚の新聞を作成する。記事を書く際に、新聞記事を基に、文章の構成を知り、書き進めるようにする。

4時間

「記事を参考に『稲永小学校のよさを伝える』文章を書こう」
 構成・表現では、まず、新聞を見て、自分が記事を書くためには、どんなことが必要なのか考える時間を設けた。「写真が必要」と内容に目を向けられない児童もいたが、日常実践を思い出し、「3つのまとまりで文章を書くことが大切だ」と記事の書き方に着目できた児童も多くいた。
 そして、新聞記事の構成を示した。ワークシートを使い、「記事の簡単な内容・分かったこと・読んでくれた人に一番伝えたいこと」という「はじめ・中・終わり」の構成で記事を書き進めるようにした。書き始めることができない子には、それぞれの書き出しも提示した。書き進めながら、同じ班の子に読んでもらう「編集会議」を行い、見出しや記事に貼る写真を考え、集めた資料を効果的に使えるようにした。「読み手に分かりやすい」ということをしっかりと意識することができていた。

 新聞記事(見出しの工夫を見つけやすいもの)を選び、ふりがなを書き、難しい言葉には注釈をつけておいた。
 新聞の記事を拡大し、構成を視覚的に捉えることができるよう分けておいた。

 新聞を書く際には、実際の記事を見ることで、新聞記者になりきって書き進めることができた。また、書き上がった新聞を他学年の児童、保護者にも読んでもらい、書いたことへの満足感を味わうことができた。
 新聞に興味を持つ子が増えた。記事を分かりやすく提示したことで、児童は興味をもって記事を読み進める姿も見られた。

 新聞を活用したことで、段落を意識して文章を書いたり、文章を簡潔にまとめたりすることができるようになってきた。読み手を意識して文章を書こうとする姿も見られるようになってきた。新聞を活用することで、「伝える力」が身に付く時間となるようにしていきたい。

実践者名:名古屋市立稲永小学校 都築 潤矢