新聞を活用した教育実践データベース

新聞に親しみ、思考力・表現力を高めるための実践

熊本市立城西中学校(くまもとしりつじょうせいちゅうがっこう)

実施年度

2015年度

教科、科目、領域

中学校: 国語 、公民 、道徳 、特別活動
学年 中学 3年
使用教科書発行会社 教育出版 , 光村図書
国語科:比較読み 社会科:基本的人権 他
新聞活用学習

(1)授業の実践
ア 国語科
イ 社会科(公民)
ウ 学級活動
エ 道徳
(2)部活動での実践
放送部
(3)校内環境の整備
ア NIEコーナー(新聞と新聞に関する書籍)の設置
イ 新聞閲覧コーナーの設置
ウ NIE掲示板(気になる新聞記事)の設置
エ 図書室における新聞記事の掲示
オ 部活動(放送部)による新聞記事の掲示

国語科・学級活動・道徳:1時間

(1)授業の実践
ア 国語科 「論理の展開に着目して読もう」
・異なる新聞の2つの社説を比較読みする。文章構成展開、表現の仕方の違いやその効果について考える。また、根拠となる事実と、意見に注目することでクリティカルリーディングの必要性に迫った。
イ 社会科(公民) 「憲法が保障する基本的人権」他
・生存権や労働三権を学習する授業で、日本において餓死者が出た記事やブラック企業に対して厚労省が対策を発表したという記事を取り上げる。社会保障や地域紛争に関する授業でも、新聞に掲載されていた投書を授業の中に組み込んだ。
ウ 学級活動 「これからの生活を豊かにしよう」
・自分の生活を振り返り今後の行動目標を立てる際に、新聞に掲載されていた高校生の投書を使い、振り返りの視点を与えた。
エ 道徳 「難民について考えよう」
・国際理解に関する授業の中で、シリアの難民問題について定点観測しスクラップしていた新聞記事を資料として提示した。難民問題を解決するためにはどうすればよいかを考え発表した。
(2)部活動での実践
・放送部が給食時間中に「今日のTOPIC」というコーナーで、新聞記事を紹介した。
(3)校内環境の整備
・生徒の目に触れるところに、NIEコーナーや新聞閲覧コーナー、掲示コーナーを設置した。

(1)授業の流れを見通したうえで、関係する新聞記事の蓄積する。
(2)新聞の活用方法を提案しながら、全校体制で研究を行う。

(1)成果
・様々な学習課題、事柄を生徒が身近なものとして感じることができるようになった
・社説を比較読みすることで、情報を批判的に読むことの必要性を感じることができた。
・新聞に対する興味関心が向上し、すすんで社会に対する関心が高まった。
・小学生向けの新聞も活用することで、読解が難しい生徒も新聞に目を向けるようになった。

実践者名:熊本市立城西中学校 斉藤 好徳