新聞を活用した教育実践データベース

好きなテレビ番組の記事を書こう 初心者向け

新潟県立江南高等特別支援学校(にいがたけんりつこうなんこうとうとくべつしえんがっこう)

実施年度

2015年度

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 国語 、その他(地域生活)
学年 高校(高等専門学校を含む) 1年
使用教科書発行会社 その他
自分のテレビ番組欄をつくる
新聞のテレビ欄から、好きなテレビ番組の情報を理解し、その番組の記事を書くことができる。また、友達に記事を紹介したり、発表することができる。
テレビ欄に好きなテレビ番組の情報が書かれていることを知り、新聞に関心をもつ。また、好きなテレビ番組の記事を書き、友達に紹介する。
新聞活用学習

(1)新聞のテレビ欄から、自分の好きなテレビ番組を見つける。
(2)新聞のテレビ欄を参考にして、自分の好きなテレビ番組の記事を書く。
(3)みんなのテレビ番組の記事を友達に紹介する。

全5時間扱い

(1)自分の好きなテレビ番組を探そう
①新聞のテレビ欄から、自分の好きなテレビ番組を見つける。
  ・新聞のテレビ欄のコピーを人数分用意する。
②自分の好きな番組のシールを選ぶ。
  ・文字が読めない生徒には写真カードを見せて、選択させる。
③選んだ番組のシールを新聞のテレビ欄に貼る。
  ・生徒の実態に応じて2~3番組選ばせる。

(2)自分の好きなテレビ番組の記事を書こう
①テレビ番組記事の見本を見せ、書き方を知る。
②見本を参考にしてテレビ番組記事を書く。
  ・記事については、生徒の実態に応じて、教師が補足する。
③グループ内でお互いの記事を見せ合う。
④自分の書いたテレビ番組記事を発表する。

実践対象の学級については、重度・重複ということもあり、簡単な漢字を読める生徒から文字が全く読めない生徒まで多様である。ほとんどの生徒は、テレビに親しんでおり、番組キャラクターに興味をもっている。新聞のテレビ番組欄に、自分の好きなキャラクターや番組のシールを貼ることを通して、普段見ている番組がテレビ欄に書かれていることを認識できるようにする。

テレビ番組のシールをたくさん用意した。なじみのある番組を新聞のテレビ欄に貼る活動を続けたことで、興味をもって活動に参加することができた。友達に自分の記事を見せたり、友達の記事を見たりすることによって。もっと友達に教えたいという意欲が見られた。友達の紹介した記事を見て、自分も同じ番組を見たいと思うようになった生徒も多くいた。また、完成し掲示した番組記事を授業時間外にも眺める生徒もたくさんいた。

テレビ欄を使った学習活動は、テレビ好きな生徒の実態に合っていて、興味関心をもたせることができた。地域生活の授業だけでなく、毎日の学級活動でも新聞のテレビ欄を話題にしたことが良かった。文字の読めない生徒もシールや写真を使うことで活動に参加できた。テレビ欄を見て、自分の好きな番組を紹介できることで話題が広がり、コミュニケーションのきっかけとなった。生徒たちは生き生きとした様子で紹介していた。新聞のテレビ欄は目にする機会が多いので授業で実践したことを日常生活の中に役立てるようにしたい。テレビ欄に入浴や食事、就寝時間などの時間を記入する活動も取り入れるなどして、日常生活の指導と関連付けられるかが課題である。

実践者名:新潟県立江南高等特別支援学校 相馬 延幸