実践指定校実践例 2012年度

新聞を小論文指導に生かそう

鹿児島県立大口高等学校(かごしまけんりつおおくちこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 国語 、キャリア教育・進路指導
学年 高校(高等専門学校を含む) 3年
新聞を通して、世界の今を見つめる
小論文の学習に新聞を活用して、知識、思考力、表現力を磨く
新聞記事のスクラップをうまく活用する
新聞活用学習

個別学習

第6時

 主に推薦入試等の小論文指導において用いる。生徒が新聞記事を読み、スクラップとして保存していく。そこにコメント等を書くことによって、知識や表現力を磨いていく。また、それだけにとどまらず、グループを作り、当番によって新聞記事を紹介していくという取組も行った。医療系や法文系など、大学等の分野が同じ生徒でグループを作った。その報告等を通して、学びを深めていく。
 実施期間は、長期・中期・短期とレベルや生徒の実態に合わせて変えていく。どのような小論文が課される傾向にあるかでそのあり方も変わっていく。
 

 まずは、生徒の「好きな記事」「興味がある記事」を集めることが大切である。新聞を読んだ経験の少ない生徒もいる。そもそも新聞にはどのような記事があるのか、紙面上の位置づけ、曜日ごとの特集など、その有り様を理解させる意味でも、1日1つの記事を選ばせることを通して、慣れさせることが大切である。
 その後、徐々にレベルを上げるとよい。

 毎日の習慣にすることができれば負担感は少ない。その都度コメントを書く場合も、ただ記事を選びスクラップにするだけでも効果はある。続けることによって、生徒のレベルが上がっていく。

成果
 話題となっている記事によって、最近の動向を理解するだけでなく、基本的な視点、専門用語等を学ぶこともできる。意見と事実の区別もできるようになるため、意識的に読ませることで学びも深くなる。
課題
 ただ選ばせるだけでなく、自分の目的を理解させて行うことが必要である。大学等のこと、学部・学科の学問内容をしっかりと理解させなければならない。現在は個別指導で主に3年次に行っているため、今後は系統的な指導の在り方も考えていきたい。

実践者名:鹿児島県立大口高等学校 立和名猛