実践指定校実践例 2012年度

客観性のある意見を持つ ~新聞コラムを読み比べて~

石川県立加賀高等学校(いしかわけんりつかがこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 国語
学年 高校(高等専門学校を含む) 3年
他者の意見を理解し、自己の意見に客観性を持たせて書く
書き写しにより文章構成を学ぶとともに、クラスの意見を共有する。
同日の5紙の新聞コラムを生徒に配布する。
新聞活用学習

1時限目 5紙の新聞コラムの中から1つ選び、原稿用紙に書き写した上で、意見を書く。
2時限目 クラスの意見をまとめたプリントを配布し、担当者からのコメントと意見交換を行う。

第1~2時

(1)1週間の中の同日の5紙(朝日、読売、毎日、北國、北陸中日)の新聞コラムを読み比べる。
(2)その中から1つのコラムを選び、原稿用紙に書き写す。
(3)書き写した後の部分に、自己の意見を書く。
(4)担当者によってクラスの意見を1枚のプリントにまとめる。
(5)印刷したプリントを配布し、担当者からコメントを行う。
(6)他者の意見についてクラス全体で意見交換を行う。

1週間の中なら1日のコラムを選ぶので、生徒の関心が高く、多様な意見の出やすいコラムを選ぶ。

主に四年制大学や短期大学進学を考えている生徒が多く選択している科目なので、小論文対策も意図して授業を行った。同日の5紙のコラムを読み、その中から1つを選んで書き写し、その後意見を述べるので、最初は選ぶまでに時間がかかっていた生徒も多くいたが、慣れるに従って時間内で意見まで書き上げられるようになった。

高校生が新聞記事から情報を取り入れることの必要性は前々から感じていたが、今回取り組んでみて、生徒にとっても、より興味関心をひくものであるのか、教師側の思い以上に熱心に取り組む姿勢が見られた。今後も試行錯誤を繰り返しながら、よりよい活用法を探究していきたい。

実践者名:石川県立加賀高等学校 鹿野雅義