実践指定校実践例 2012年度

言語能力を高める言語活動の充実~新聞を活用した授業実践を通して~

岩手大学教育学部附属小学校(いわてだいがくきょういくがくぶふぞくしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 2年
これがわたしのお気に入り!~新聞からすきなニュースをしょうかいしよう~
書いて伝えることのよさを見つけたり楽しさを感じたりしながら、友達のよいところや自分の好きな新聞記事について紹介する文章を、進んで書くことができる。
新聞には様々なニュースが載っていることを気付かせ、中心学習材の学習をもとに、今までスクラップした新聞記事の中から一番のお気に入りを選んで紹介文を書く。
新聞活用学習

1いくつかの新聞記事を提示し、いろいろなニュースを読む。
2中心学習材の学習をもとに、好きなニュースを紹介する学習の計画を立てる。
3友だちのよさを見つける観点を整理し、友達のよいところを見つける。
4友達にインタビューをし、尋ねたことをまとめる。
5紹介文の書き方のポイントを見つける。
6文の組み立てを考え、友達の紹介文を書く。
7紹介文を読み、間違いを直す。
8お互いの紹介文を読みあい、感想を伝え合う。
9紹介文を書き、友達と交流する。
10学習活動を振り返る。

第9時

(1)中心学習材「友だちのこと、知りたいな」で学習した友達の紹介文の書き方を復習し、どのような文の組み立てになっているのかを確認する。
<友達の紹介文の書き方の例>
 ・とくいなこと
 ・つなぎの文
 ・ほかのいいところ
 ・思ったこと
(2)教師のモデル文を提示する。
<モデル文の例>
 ・紹介すること
 ・記事の内容について
 ・つなぎの文
 ・すごいところ
 ・思ったこと
(3)新聞スクラップをもとに紹介文を書く。
(4)書いた紹介文を読み合い、友達と交流する。

・単元のスタートと同時に、小学生新聞を活用し、新聞のスクラップを始めた。
・教師のモデル文の提示では、友達の紹介文との共通点を確認した。中身は変わっても、学習した紹介文の書き方を使えば書けることを確認した。
・紹介文を書く際にはワークシートを活用し、大事なポイントを用紙の上の方に記述した。
・文末表現に注意させ、記事から分かったことなのか、自分の考えなのかがはっきりするように書かせた。

・新聞の紹介文を書く前に、友達の紹介文の書き方を学んでいたことで、同じような書き方をすれば書くことができることに気が付くことができた。
・自分がスクラップしていた記事の中から選ぶことはすぐできたが、紹介文を書くまでに時間がかかる児童もいた。
・時間内に書き終われない児童もいたが、ほとんどの児童は紹介文を書くことができた。

<成果>
・中心学習材での友達の紹介文の書き方を、新聞の紹介文の書き方に生かすことができたのは、とても有効であった。
・紹介するということは、記事の内容を理解し、要約する力が必要である。継続して新聞を読み、スクラップしながら自分の意見を記述していく活動は、要約する力をつける点においても効果があると感じた。
<課題>
・2年生の児童にとって、新聞を読んで内容を理解することは大変難しいと感じた。児童一人一人、個に応じながらの指導が大切である。

実践者名:岩手大学教育学部附属小学校 小原ひとみ