実践指定校実践例 2012年度

コミュニケーション能力を高めるための新聞活用

仙台市立八乙女中学校(せんだいしりつやおとめちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 国語 、地理 、歴史 、公民 、数学 、理科 、音楽 、美術 、技術 、家庭 、保健体育 、英語(外国語) 、総合学習 、特別活動
学年 中学 1年 、2年 、3年
教育課程全教科
新聞に親しみ,新聞から記事を選び,考えたことや思いなどを伝え合うことにより,お互いの理解を深め,コミュニケーション能力を高めること。
新聞制作学習 新聞活用学習 新聞機能学習

(1)朝学習(言語活動の時間)・特別活動・総合的な学習・道徳の時間における取り組み
(2)全教科におけるNIE教育への取り組み

第70時

(1)朝学習(言語活動の時間)・特別活動・総合的な学習・道徳の時間における取り組み
・朝8時25分から40分の15分間の5教科の基礎学力向上のための学習に取り組んでいる。その一枠に言語活動の時間としてNIE等の活動を取り入れてきた。コラムを読んで意見をまとめ,グループで意見交換をしたり,人物を選んでその人の生き方について考え,意見交換をするなどの活動に取り組んでいる。
・総合的な学習の時間(第3学年) 「自分史づくり」の導入として,新聞から輝いている人を選び,その人の生き方に触れ,自分の生き方を考える。
・道徳(第1学年)被災地の小学生が発行した 「ファイト新聞」を活用し,思いやりについて考えさせた。
・朝の会や帰りの会での今日のニュース紹介。
(2) 全教科におけるNIE教育への取り組み
・英語科での新聞から人物を選び三人称単数現在形を使っての人物紹介。
・社会科での単元のまとめとしてはがき新聞の作成。
・特別支援学級におけるオリンピックの記事を活用しての世界の国調べ。

・教材として活用する価値のある記事どうかを見極める。
・震災を風化させず伝えてい,えさせる資料として新聞の持つ意味は大きい。しかし取り扱う場合は,生徒の状況を把握し,新聞を活用することが大事。
・NIEの活動としてどのような取り組みができるかをいくつかの事例を「NIEだより」として紹介するなど,先生方への広報活動。

・丸ごと新聞を読むことで様々な情報に触れる機会となり,関心を高めた。
・一つの記事を探すために新聞全面に目を通し,それが習慣になった生徒もいた。
・「新聞をつくる」ことを通して,自分や他人の思いや考え,調べた事柄を表現し,発信することの難しさとともに面白さを味わうことができた。
・「新聞記事を読む」ことを通して,自分の気持ちと向き合うことができたり,他の人の考えに触れる機会となった。

 新聞が教室にあっても,身近な大人が新聞を手に取り,話題にする機会がないと,新聞は生徒の身近な存在になっていかない。新聞を生きた教材として,教科の学習や自分の生き方・考え方に反映させようとする教師自身の姿勢が求められる。「今」の社会に目を向けさせていくためにも,教師自身がアンテナを高くし,常に情報収集を積極的に行うことが重要。
本年度は,NIEの県大会が本校で行われ,3学年それぞれの授業づくりのサポートとして全職員がかかわった。NIEに関して,全職員がかかわれたことは大きな成果である。
今後とも,できることから無理なく細く長く続けていける取り組みを考えていきたい。

実践者名:仙台市立八乙女中学校 菅原 久美