実践指定校実践例 2012年度

NIEコンテスト

私立園田学園中学校・高等学校(しりつそのだがくえんちゅうがっこうこうとうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 国語 、総合学習
学年 中学 1年 、2年 、3年
総合
語彙力を高め、文章力を身に付けさせるため、テーマを決めて、新聞で新聞を制作させた。
「世界史新聞」であるため、時代の設定・内容は生徒それぞれによるが、私たちが普段目にしている新聞にのっとって、一枚の新聞を制作させた。
新聞制作学習 新聞活用学習

総合の時間等を用いて、制作させた。記事の発見や、制作といった時間を考え合わせて7時間程度必要。

第7時

新聞で新聞をつくるという「NIEコンテスト」を実施した。新聞をそれぞれじっくりと読む、という最初の段階では、戸惑いを見せる生徒もいたが、回が進むにつれて積極的に取り組むようになった。そして、いざ、グループ単位で新聞を制作するとなった時には、「オリンピック」が開催されたこともあり、オリンピックそのものの歴史を調べたものや、野球に焦点をあわせたものなど、様々な興味の対象が浮かび上がる結果となった。新聞記事の中に出てきた言葉を調べることで、さらに内容は膨らみ、発想の広がりが感じられるものが多かった。各グループ、模造紙一枚程度の新聞を協力して仕上げるのだが、どこを担当するのか、小見出しはどうするのかなど、新聞そのものを意識して考えている姿勢も見られた。最終的に仕上がった新聞は、それぞれのグループごとに制作ポイント等をまとめ、プレゼンテーションを行った。

グループ単位で、取り上げる内容を決めるため、意見が分かれたりするが、それぞれ協力しながら読み手を意識して工夫を重ねた。最終的にプレゼンテーションを行うことが分かっているため、「何を伝えたいのか」ということをきちんと明確にしておくことが作業そのものの展開において重要である。

制作に入るまでは、「どうすればいいのか」「何を書けばいいのか」で足踏みをしていたが、いざ作り始めると視覚効果や構成になど、それぞれ工夫をこらして仕上げようとする姿が見られた。取り上げた記事の中で分からないことがあれば調べ、そのことによって思わぬ発見があったりと、楽しんで学ぶことができていた。

グループのテーマが決まるまでは、やや丁寧な指導や投げかけが必要であるが、いざ作業が始まると互いに意見交換をしながらすすめており、どうすれば伝えられるのかなど、模索している姿がそこに見られた。実際の新聞を見て、小見出しの効果を考えたりと、新聞を手にする機会も自然と多くなった。一番最後のプレゼンテーションでは、書いたことを充分に伝えることができなかったため、それは次年度の課題として取り組むこととする。

実践者名:私立園田学園中学校・高等学校 本田有加子