実践指定校実践例 2012年度
新聞記事を選んで、読んで、自分の意見を書く3つの試み
大田区立大森東中学校(おおたくりつおおもりひがしちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 公民 |
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学年 | 中学 3年 |
私たちと現代社会 |
現代社会の抱える身近な問題について、自分の意見を表現できる生徒を育てる。 |
生徒一人ひとりが新聞を1ページずつめくって目的の記事を探す。 |
(1)スクラップ帳を作り,社会的事象に対する関心を高め、理解を深める。(6時間)
(2)記事についての自分の考えをまとめて、投稿する疑似体験をする。(2)
(3)班で、テーマを考え、関連記事を集める。協力してキャッチコピーを考え、テーマに関する意見を書く。(2)
(数字は授業時数。放課後や家庭での学習時間は含んでいない。)
第10時 |
(1)の実践内容 |
1学期から隙間時間を活用して新聞を読むという学習活動をできるだけ多く実施する。教室で新聞を手にとる、1ページずつめくって目的の記事を探す、語句の意味を調べながら丁寧に読む、記事に書いてある事実と自分の考えを区別して意見を書くという作業を繰り返し実施した。意見は300字をめやすに記述することとした。 |
最初は新聞を読むことに抵抗を感じていた生徒が多かったが、公民の授業で学んだことが新聞に取り上げられていることを知るにつれ、興味を持って読むようになった。また、意見を書くことにも慣れていき、300字程度の文章が書けるようになった自分に驚いている生徒も多かった。
インターネットの情報に偏りがちな生徒の実態を考えると、新聞という新しい情報源を知ったこと自体に意味がある。語句の意味を調べながらじっくり読むことによって、自分の力で学ぶという体験をすることができた。また、社会事象に対する関心を高め、意見を書くことに慣れてきた。
課題は、コミュニケーションの不足だ。個別学習で終わらないように、自分の意見を友達に読んでもらったり、グループ学習を取り入れたりしたが、議論し、発表するという過程を入れることができなかった。また、記事内容を深く理解するためには、辞典・事典や地図、年鑑などの「参考図書」の使い方を覚えることが必要だ。初歩的なことではあるが、読めない漢字は漢和辞典を引いて調べるようにするなど、基本的な学習の仕方を学ばせたい。
実践者名:大田区立大森東中学校 小石都志子