実践指定校実践例 2012年度
衆議院総選挙の翌日の『一面の見出し』を予想しよう。
宇都宮市立雀宮中学校(うつのみやしりつすずめのみやちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 公民 |
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学年 | 中学 3年 |
行政のしくみと内閣 |
内閣の仕事と、国会と内閣の関係について理解することができる。 |
総選挙翌日の『一面の見出し』を予想させて、国会と内閣の関係についての理解をさらに深めさせた。 |
(1)国会の地位としくみ…2時間
(2)国会の働き…1時間
(3)行政のしくみと国会…2時間(うち後半の1時間が本時)
(4)行政改革…1時間
(5)裁判所のしくみと働き…1時間
(6)裁判のしくみと人権
(7)裁判員制度
(8)三権の抑制と均衡
第5時 |
11月15日の朝刊6紙(読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・産経新聞・日本経済新聞・下野新聞)の『一面の見出し』を生徒に提示した。(11月14日の党首討論において、11月16日に衆議院を解散することを野田佳彦首相が表明したことの記事) |
既習した世論が政治に果たす役割について考えさせながら、総選挙翌日の『一面の見出し』を予想させた。新聞やニュースなどでの報道に関心を持ち、世論がどのように動いているのかに着目させた。さらに『一面の見出し』を予想させたことで、総選挙までの政治に関する新聞記事に興味を持たせることにも留意した。 |
政治に関心の高い生徒は「政権交代」「自民党が勝利」「日本維新の会」「民主党敗北」といった文字を活用し、見出しを予想していた。反面、関心の低い生徒は、「民主党勝利」や「野田政権継続」といった文字を並べていた。
「成果」…新聞に親しんでいる生徒は、『一面の見出し』の予想を的確な文字を活用しとらえることができていた。また、さまざまな新聞社の新聞を掲示したので、掲載されている見出しや写真が少し違うことにも気づいた生徒がいた。さらに、新聞の一面をフルに活用することで、内閣の仕事、国会と内閣の関係だけではなく、世論の形成、民主主義の意義、憲法との関わりなども学ぶことができた。
「課題」…新聞を読む習慣を少しでも身につけさせたい。その結果、世の中の動きに対して敏感となり、社会科を学ぶ意欲の向上に結びつくと改めて実感した。
実践者名:宇都宮市立雀宮中学校 松下 俊介