実践指定校実践例 2012年度
新聞を学習教材として活用し、国語の力を高めることができる指導のあり方
飯田市立鼎小学校(いいだしりつかなえしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 国語 |
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学年 | 小学 4年 |
一枚の写真が伝えること(『アップとルーズで伝える』) |
新聞の中からアップとルーズの写真を見つけ、記者がその写真で伝えたいことは何かを考えることができる。 |
アップとルーズの写真が掲載されている新聞を用意する。 |
1時間目 新聞の中から「アップ」と「ルーズ」の写真の記事を探す。
2時間目 選んだ写真から、記者が伝えたいことをペアで話し合う。
3時間目 新聞記者の方から話を聞く。
第1~3時 |
(1)ペアで、新聞の中から「アップ」と「ルーズ」の写真の記事を探し、選んだ記事を色画用紙に貼ってピクチャーカードを作る。いくつか写真があった場合は、一番印象に残った写真を選ぶようにする。 |
新聞には、必ず写真が掲載されているが、記者が伝えたいことが明確でわかりやすい記事がある新聞を子どもに渡すようにした。 |
普段新聞に接する機会が少ない子どもたちであるが、アップとルーズの写真を楽しそうに探したり、写真から気づいたことを出し合ったりする姿が見られた。自分たちが考えたことを他のペアと交換して見合うことによって、違う視点からの意見やアドバイスをもらって嬉しそうだった。子どもたちは、『写真からわかること』と『記者の意図』の違いが明確ではなく、『記者の意図』を想像することに難しさを感じていたようであった。
新聞を教材として活用することは、記事を詳細に読み、書いてある内容を理解することに限らない。言葉を探したり、写真を見たりすることも国語の学習に位置づけることができる。写真は、記事の補助的なものもあるが、写真をメインにした記事もあることから、写真を見て自分の考えをもち、伝え合うという国語の学習もできる。また複数の新聞記事を読み比べたり、写真を見比べたりして、気づいたことや考えたことを表現する学習も国語の力を高めることにつながると思う。
教科書教材で扱われている内容と関連した事柄が、新聞記事になることがある。教科書で学習した内容と関連した記事があった場合に、その事柄に興味をもったり、国語で学習した「読むこと」の力をいかして新聞を読んだりすることができるような活用に仕方を工夫していきたい。
実践者名:飯田市立鼎小学校 鈴木伸幸