実践指定校実践例 2012年度

新聞記事から自分の考えを持とう

日光市立今市第三小学校(にっこうしりついまいちだいさんしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 社会 、総合学習
学年 小学 5年 、6年
日本経済の現状と課題
日本経済の現状と課題を理解し、今後の日本の方策について新聞記事や資料をもとに自らの考えを持つことができる
新聞記事や資料から見出しを考える活動から、日本経済の現状と課題について理解し、自分の考えを持つことができるように活用する。
新聞活用学習 新聞機能学習

小学生向けの「お金を学ぼう」の記事をもとに、日本の国家財政の現状と課題を理解する。そして、国債残高(借金)を減らしていく手立てについて、収入と支出のバランスを考慮しながら、自分の考えを持つことができるようにする。

第1時

(1)税金の使い道について知っていることを話し合う。(2)新聞記事(印刷したもの)を配り、読む。(3)記事の内容から、大見出し(空欄にしておいた)を考える(4)記事の内容をワークシートを用いて要約する。(5)借金を減らすための方法を記事から理解する。(6)今後の日本の財政面での在り方について自分の考えを持つ。(7)お互いの考えを発表することを通して、共有し合い、考えを深める。(8)学習活動を通した自分の考えをまとめる。

(1)既習の学習内容や生活体験を通した税金の使途について自由に発言させる。(2)共通理解をさせたい事項について、ワークシートへの記述を用いる。(3)児童が記事をもとに自分の考えを持つことを目標とし、考えが現実的に不可能であったり、抽象的すぎたりする場合も、できる限り尊重して取り上げる。(4)用語等で理解し難い内容については簡単な補足をする。

税金の使途等では6年生の社会科での学習や生活体験から、様々な内容での発言があった。記事の内容をワークシートで共通理解したことのよって、今後の日本の財政について焦点を絞って考えることができた。児童からは、様々な意見が出され、それを全員で共有したことで、自分の考えをさらに深めていくことができた。

 NIEの実践校として、新聞が日常的にある環境の中、意図的、計画的に取り組んだ活動以外に、児童自ら新聞へ関心を抱き、生活や自主学習に生かしたことが多々あった。スクラップコンクール等への参加を通して、新聞が身近なもので、情報源として有意義なツールのひとつであること、また、記事を通して自分の考えを持つことの大切さ等を児童自身が感じられた。今回の実践においては、児童が想像以上に記事の内容を広げ、現実可能と思われる様な方策を考えることができた。これは、日々の活動を通して、新聞記事や様々な媒体の情報をもとにして、自分の考えを持つ活動を継続して行ってきた成果であると感じている。本校においては、6年生を中心とした実践であったが、どの学年においても、発達段階に応じてたNIEの取り組みの必要性を実感している。

実践者名:日光市立今市第三小学校 宮崎 哲