実践指定校実践例 2012年度

「将来役立つ朝自習」

盛岡大学附属高等学校(もりおかだいがくふぞくこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): キャリア教育・進路指導
学年 高校(高等専門学校を含む) 1年 、2年 、3年
キャリア教育・進路指導
理解力・読解力、表現力、世の中の基礎知識を総合的に学習し、普段の学習の補助や小論文・面接指導に役立て、最終的には将来必要な理解力・表現力・考える力を育成する。
使用する記事のジャンルをなるべく幅広く選ぶ。世の中は自分の興味のあることばかりではないので、生徒には記事を選ばせない。
新聞活用学習

朝のホームルーム前の10分間

第1~5時

(1)担当教員が記事を選び、設問をつけて全校生徒分を印刷する。模範解答例も作成・印刷しておく。
(2)月曜日:記事の中の指定された漢字を練習する。
(3)火曜日:記事の中の指定された語句を辞書で引き、意味を解答欄に記入する。
(4)水曜日:記事の中から自分の気になった部分に線を引き、解答欄にその理由や考えることを記入する。
(5)木曜日:記事の中の指定された部分について、自分の考えることを書いたり、その文に込められた著者の真意を推測して解答欄に記入する。担任が回収し、記入状況を確認したり、コメントをつけたりする。
(6)金曜日:回収した用紙を返却し、模範解答例を配布する。各自、解答例と自分の考えを比較したり、欠席等で記入できなかった部分を埋める。担任はその記事についての自分の考えを生徒に述べたり、その他の知識を紹介する。
(7)記入が完成したものはファイルに綴じる。

(1)選ぶ記事はなるべく幅広いものにする。
(2)自分の考えを述べる部分は正解があるわけではなく、各自の考えを尊重しつつ、その他の考えも紹介する。

(1)最初は慣れずに時間がかかっていたが、徐々に力はついていき、楽しめる生徒も増えてきた。
(2)アンケートの結果によると、9割以上がやって良かったという反応だった。

成果としては、小論文指導がこれまでよりやりやすくなった。普段から自分の意見を書く練習をしているので、いざ小論文を書く段階になって、全くペンが動かないという生徒は激減した。
反省点としては、朝の10分間は朝自習の時間と決まっているが、宿題や予習が未完成の生徒はそちらを優先することがあり、徹底できるクラスとできないクラスがあった。また、ファイリングせずになくす生徒も多かった。担任への呼びかけの強化が必要である。

実践者名:盛岡大学附属高等学校 辺  明進