実践指定校実践例 2012年度

新聞を生かす学習活動の試み

北九州市立藤木小学校(きたきゅうしゅうしりつふじのきしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 社会
学年 小学 6年
暮らしの中の政治 
我が国の政治の働きに関する社会的事象に関心をもち、政治は、日本国憲法の考え方に基づき、国民生活の安定と向上を図るために大切な働きをしていることを理解する。
衆議院議員選挙の記事をもとに話し合いをさせることで、選挙の意味や政治の仕組みについて調べようとする意欲を高める。
新聞活用学習

第1時    新聞を見て、政治の仕組みや選挙の意味について話し合い、学習問題をつくる。
第2時    国の政治の仕組みを調べる。
第3時    政治の仕組みと国民の参加の仕方を調べる。
第4~6時  日本国憲法の基本的な考え方と政治について調べる。

第1時

活動1 新聞記事を見て、わかったことや疑問を見つける。
 (わかったこと)
  ・衆議院議員を選ぶ選挙である。
  ・自民党が選挙で勝った。
  ・いろいろな政党や会がある。    など
 (疑問)
  ・衆議院以外にも国会はあるのか。
  ・衆議院議員は、どんな仕事をしているのか。
  ・衆議院と総理大臣は関係があるのか。 など
活動2 わかったことや疑問について話し合い、学習問題をつくる。
 (学習課題)
・国会の仕組みや働きについて調べる。
・内閣の働きを調べる。
・それ以外の政治の仕組みや働きを調べる。
・憲法と政治の関わりを調べる。
 (学習問題)
   国の政治は、どのような仕組みで行われているのだろう。

・新聞記事を見る時間を十分に確保する。
・難語句については、必要に応じて解説する。
・どの時期の記事が学習を展開するのに効果的か、内容を事前に検討する。

児童にとって難しい言葉や表現はあったが、新聞を授業に取り入れることで、児童は、選挙についての具体的な事実を多く知ることができた。また、国の政治の仕組みや働きに関心をもち、我が国の政治の仕組みや働きについて調べようとする意欲を高めることができた。さらに、「原発ゼロ見直しへ」などの記事を見て、選挙が自分たちの暮らしと密接に関わっていることに気づくことができた。

☆本実践を行ったことで、多くの児童が学校で学んだことを現実の我が国の政治と結びつけて考えることができるようになった。また、児童が政治に関わる情報に敏感になり、知識を豊かにするとともに社会的なものの見方を広げることができた。
★高学年の意識の高い児童だけでなく、より多くの児童が学習や生活に新聞を生かすことができる力を育てるための取り組みを工夫する必要がある。

実践者名:北九州市立藤木小学校 居藏 基文