実践指定校実践例 2012年度

全校で取組むNIE実践

安芸高田市立吉田中学校(あきたかたしりつよしだちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 国語 、地理 、歴史 、公民 、数学 、理科 、美術 、技術 、家庭 、保健体育 、英語(外国語) 、総合学習 、特別活動
学年 中学 1年 、2年 、3年
中国新聞データベースNIE版やインターネット情報を活用して
全学年・全教科でNIEを取り入れた授業を行い,縦断的・横断的な取組みを進め,授業では,中国新聞NIEデータベース版を活用して,教科の特性に適した教材を工夫する。
中国新聞のデータベースから記事を検索・活用することで,教員は過去の記事から,ニーズに合う記事を検索して効果的な教材を作成することができ,生徒は興味関心に応じた情報を検索することで,学習意欲を向上させ,また全学習でデータベースを活用して情報を検索するスキルを身に付けることができた
新聞制作学習 新聞活用学習

全学年・全教科で各年間指導計画に沿って実施

第全時

 本校は,今年度でNIE実践指定校として,2年目の研究に取組むこととなった。
 昨年度の取組みでは,一定の成果を上げることができたが,最大の課題は新聞を活用した取組みが担当者など一部の教員,教科でのみ取組まれ,なかなか全校の取組みとなりにくかったことだ。そのためにNIEを通じて生徒が身につけた様々な学力が,様々な場面で横断的に活用されることが難しく,学力の伸びも限定的なものとなってしまった。
 本年度は上記の課題を踏まえ,以下の柱を設定し,取組みを開始した。
(1)全学年・全教科でNIEを取り入れた授業を行い,縦断的・横断的な取組みを進める。
(2)授業では,中国新聞NIEデータベース版やインターネット情報を活用して,各教科の特性や各学年の発達段階に適した教材を工夫する。
(3)総合的な学習の時間や委員会活動などを活用し,全校で新聞づくりの学習を行い,授業で習得した学力を活用する機会を設ける。
(4)新聞提供事業を活用し,生徒の日々の生活の中で新聞を目にする機会を増やす。

インターネットを使用するので,ネチケットに関しても同時に指導する。

 国語の授業では,データベース化された記事を検索して読むということで,生徒の関心は高く,記事紹介の文章にも心からその記事を読んでもらいたいという意識が表れていた。特に自分自身の経験に結びつけた記述が多く,内容が具体的であったことも成果であった。交流後は各自のワークシートを掲示物として教室に掲示したが,掲示後しばらくは掲示板の前に集まって友達の作品を読んで感想を言い合う生徒の姿が見られた。
 

 新聞そのものに対する興味や関心も高まり,中国新聞のヤングスポット欄への投稿は,今年度3月6日現在13名が掲載していただいた。
 今年度の中国新聞社主催みんなの新聞コンクールでは以下の賞を受賞した。
  特別賞 のぞみ賞 1名  入選 1名  佳作 8名
 学校全体でNIEに取組むことで,学習は広がりを見せ,生徒の学力の定着も昨年度の取組みに比べて成果が見られた。中国新聞のデータベース活用で,教員は過去の記事から,ニーズに合う記事を検索して効果的な教材を作成できた。生徒はデータベースを利用して情報を検索でき,データベースを活用して情報検索するスキルを身に付けた。
 一方,課題もあった。NIEの取組みが生徒の教科学力をどのように伸ばしたのか,その検証ができなかったことである。

実践者名:安芸高田市立吉田中学校 村上 恵崇