実践指定校実践例 2012年度
伝え合い、学び合う力を育むNIE活動
松山市立浮穴小学校(まつやましりつうけなしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 国語 、社会 、理科 、生活 、総合学習 、その他(朝の会でのスピーチ活動) |
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学年 | 小学 1年 、2年 、3年 、4年 、5年 、6年 |
社会科 「愛媛県のようす」 |
人々のくらしについて、学習問題や予想、学習計画を考え追究し、自然環境、伝統や文化などの資源を保護・活用しながら、特色あるまちづくりをしていることを理解する。 |
集めた記事でスクラップシートを作る。 |
4年生は、社会科で産業の様子を理解し、愛媛県の特色やよさを考える学習を行う。しかし、児童は、愛媛県の産業について関心があまりなく生活経験も少ない。そこで、愛媛県の産業について書かれた新聞記事を集めさせ、産業への関心を高めさせるようにした。新聞記事は、冬休みの間に集めさせた。年末、年始の時期であるため、記事を集めやすいと考えたからである。
第1/9時 |
まず、集めた記事でスクラップシートを作った。「記事の見出し」「記事の内容」「記事を読んだ感想」を書かせた。まだ、学習していない漢字を調べたり難しい言葉を辞書で調べたりして、熱心に読んでいった。次に、愛媛県の市町名を確認しながら発表させる活動を行った。主に、次のような意見がでた。 |
集めてきた記事を、まず、各自で読ませ、意欲的に発表させるようにした。 |
・記事を集めることで、愛媛県の特色やよさに気付くことができ、思ったことや考えたことを次時の学習問題作りに生かすことができた。
・読み取った地域の特色を地形や自然と関連付けながら考えさせたかったが、産業に対しての知識が少ないので、十分深めることができなかった。
・記事を読み取って感想を書くことは児童には難しかった。辞書を使って難しい言葉を調べて何回も記事を読んだがよく読み取れない児童も多くいた。
NIE活動を行うことで、新聞を読む児童が増えてきた。また、今まで読まなかったジャンルの記事にも目を通すことが多くなった。学習の中で、新聞から情報を探したり、新聞を読んで思ったり感じたりしたことを発表したり話し合ったりすることで、児童同士がかかわり合って活動する機会が増えた。新聞を活用した教材開発や授業研究は、手探り状態ではあったが、教師のスキルアップにもつながった。全校体制で取り組むことで、多様な教科や場面で新聞を活用することができた。教師自身が楽しみながら取り組めていたことが何よりの収穫であった。
児童にとって「新聞は難しい」という印象はあるが、新聞の魅力に日頃から気付かせ、新聞のスクラップに目的や見通しをもって取り組ませることで、新聞に目を通す習慣づけにつなげていきたい。
実践者名:松山市立浮穴小学校 山本 麻里