実践指定校実践例 2012年度

裁判を学び、人権を考えよう

札幌市立宮の森中学校(さっぽろしりつみやのもりちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 公民
学年 中学 3年
人権の尊重と日本国憲法
新聞記事から裁判に関する基本知識を学び、理解した上で死刑制度について考える。
裁判員制度導入以来、裁判が身近になっているが、実際の裁判記事を読み取ることで、より具体的な理解になるようにした。
新聞活用学習

(1)新聞記事「山口母子殺害」を読み取り、わからない語句を調べ、まとめる。
(2)裁判に関する基本的知識を身につけ、死刑制度について自分の考えをまとめ発表する。

第3時

(1)新聞記事を熟読する。
(2)わからない語句を抜き出す。
(3)解らない語句の意味を調べ、交流する。
(4)事件のあらましについて理解した上で、自分なりの量刑を考え、まとめる。
(5)自分の考えを発表し、交流する。
(6)友人の発表を聞いて、さらに自分の考えを深める。
(7)自分の感想・意見をまとめる。

・新聞記事を熟読させ、わからない語句を抜き出す。まだ学習していない事柄、専門用語が多いので、抜き出した語句が多くても当然であると助言する。
・裁判所に関する網羅的な学習にならないよう留意する。
・自分の考えをまとめて発表する。また、他の人の考えを聞くことで自分の考えをさらに深める。

新聞を使い回しているため、裁判関連の記事が切り取られてしまい、なかなか見つけられない場面もあったが、記事を見つけるとまるで宝石を見つけたように満足している生徒もいた。
専門用語も多く、語句を調べるのに時間がかかったが、調べる過程で生徒同士が「教えあう・学びあう」場面が数多くみられた。難しい新聞記事ではあったが、内容を理解できた時の達成感は大きかったようである。

有名な事件の新聞記事を活用したことで生徒の関心は非常に高かった。また、死刑制度の発表では意見が賛成、反対と分かれ、これから学習する人権や裁判への監視によくが高まり、スムーズに学習が進んだ。

実践者名:札幌市立宮の森中学校 阿部 晋也