実践指定校実践例 2012年度

新聞記事から根拠となる情報を集め、ディベートをしよう

浜松市立北部中学校(はままつしりつほくぶちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 地理 、公民
学年 中学 1年 、3年
公民的分野 国民生活と福祉(税金のしくみ)
新聞活用学習

(1)税金のしくみ(一斉授業・1時間)…直接税・間接税、国税・地方税 等
(2)税金はどのように使われているか(一斉授業・2時間)…社会保障制度、公共事業、環境保全、地方交付税交付金、国債 等
(3)最近の日本経済と為替、貿易について(一斉授業・2時間)…好景気・不景気、円高・円安、自由貿易・保護貿易 等
(4)消費税増税に関する新聞記事を集め、整理する(2時間)
(5)消費税増税の賛否についてディベートをする(本時・1時間)

第1~3時

(1)スクラップノートづくり(11月~週1回提出)
(2)新聞記事からディベートのテーマを見つける(冬休みの課題)
(3)テーマに関する新聞記事を集め、整理する(1月)
・概ね3ヶ月分の新聞から、根拠となる記事を探して整理する。
・各グループ(6人程度)の中で、賛成、反対の人数を均等に分ける。
・司会、発表、記録等の役割分担をする。
(4)ディベートを行う(2月)
・各グループでのディベートを行う。
・画用紙(色違い2種類)に賛成、反対の根拠をそれぞれ整理させる。
・黒板に画用紙を提示しながらグループの代表者が発表をし、グループの意見としての結論(賛成か反対か)を述べる。
・最終的に少数意見となった「賛成」の根拠を、教師が理論的に述べる。
・学級としての最終判断(賛成か反対か)をする。
・根拠を元に、説得力ある表現をすることの大切さを、教師が述べる。
(5)スクラップノートづくり(2月)

短絡的、感情論的に「増税反対」とならないようにすることが第一と考えた。概ね3ヶ月分の新聞から根拠となる記事を探して整理させ、賛成、反対の理由をきちんと表現させることにした。さらに、自分の意思に関係なく、賛成、反対の人数が均等になる状態でディベートを始めさせた。それでも、生徒のみのディベートでは「増税反対」の意見が多かったため、教師が意図的に「増税賛成」の意見を理論的に主張した。

実践者名:浜松市立北部中学校 渡辺 博幸