実践指定校実践例 2012年度
協同的な学びによって思考力を高めるときの新聞活用の仕方
木島平村立木島平中学校(きじまだいらそんりつ きじまだいらちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 総合学習 |
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学年 | 中学 1年 |
新聞スクラップ作品を発表し、意見交換を通して、新しい視点や考え方を持とう。 |
自分の課題に合った記事から、自分の考えや主張が伝わる作品を作り、友と教師との問い返しや語り合いを通して、新しい視点を持ったり考えを深めたりすることができる。 |
自分の課題に合った記事をできるだけ多く集め、テーマを設定すること。 |
(1)新聞を読み、考える(第1~5時)
読み深めたい記事を選び、記事に対する考えをまとめ、友と意見交換することで新しい気づきを持つ。
(2)新聞で自分の考えを持ち、表現する。(第6~16時)
関心を持った記事を収集し、テーマを設定し、自分の伝えたい思いを表現したスクラップ作品を作る。
(3)新聞で自分の考えを発信する。(第17~20時)
作品を通して伝えたい考えを友に説明し、意見交換を通して、新たな見方を発見する。
第18時 |
(1)ねらい |
(1)発表に対して単に質問するのではなく、内容に対する自分の理解や考えを問い返すことで、追究を深めさせる |
意見交換を通して、新しい視点で疑問が投げかけられ、追究が深まっていった。自分の作品の内容について、友と語り合うことは作品を完成させた達成感にもまして、充実感や思考の楽しさを実感させるものであった。
社会と自分をつなぐ新聞という対象との対話を通して、自分の考えを構築しスクラップ作品という形にして、友に発信する。そして、友との対話を通して、新しい考え方やものの見方に出会い、さらに深く対象と対話し社会とのつながりを実感する。総合的な学習の時間でのNIE実践でみられた学びの姿は、中学1年という時期の思考力を培う過程を具現化した一つであった。
今後の課題は、新聞を活用した総合的な学習の時間の中で、「作品が完成した」
「きちんと説明できた」等、具体的経験による達成感や満足感でよしとせず、より深い思考活動を実感できるよう実践を深めていくことである。
実践者名:木島平村立木島平中学校 小林武男