学校での代表的実践例
小学校、中学校、高等学校の授業でどのように新聞を活用しているかを日本新聞協会(日本新聞教育文化財団=当時)が発行したガイドブックから紹介します。ガイドブックで取り上げている新聞記事は発行当時のものなので、実際に活用する場合は新しい視点や掲載以外の記事も取り入れるようにしてください。
小学校のNIE実践
低学年
小学校の低学年は「新聞に慣れる」ことが重視されます。見出しの文字や写真をもとに、子どもたちの興味を尊重して気づいたことを書き出したりします。
出典:『NIEガイドブック小学校編』(日本新聞教育文化財団=当時、2004年3月発行)
中学年
中学年では、テーマを設けた新聞のスクラップや内容の要約、天気図や4コマ漫画を使った授業も行われています。
出典:『NIEガイドブック小学校編』(日本新聞教育文化財団=当時、2004年3月発行)
高学年
高学年は、記事を要約したうえで、自分の考えを述べ、意見交流する授業や実際に新聞に投書をしたり、新聞記事をめぐって賛成、反対に分かれてディベートをやったりしています。
出典:『NIEガイドブック小学校編』(日本新聞教育文化財団=当時、2004年3月発行)
中学校のNIE実践
国語科
社説、コラム、投書欄、人物欄などを読み、要旨をとらえ簡潔に要約したり、意見・感想を発表し合ったり、それらを素材にグループ討論を開いたりしています。また、スクラップブックの作成や新聞づくりを通して情報発信を体験し、情報を見極める力を養います。
出典:『NIEガイドブック中学校[国語]編』(日本新聞教育文化財団=当時、2004年3月発行)
社会科
社会科における新聞活用は最もポピュラーです。環境、福祉、高齢化、ボランティアなど今日的な課題を学ぶ際に格好の教材となります。また、身近な問題と世界を結びつける資料としても活用できます。
地理 | |
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公民 | |
歴史 |
出典:『NIEガイドブック中学校[社会科]編』(日本新聞教育文化財団=当時、1999年3月発行)
高等学校のNIE実践
国語科
関心のある記事をもとに自分の意見をまとめて発表したり、ディベートを展開したりします。複数紙の読み比べなどメディアリテラシーの学習で新聞を活用するほか、小論文を作成する際に新聞で情報収集をします。
出典:『NIEガイドブック高等学校[国語表現]編』(日本新聞教育文化財団=当時、2000年3月発行)
地歴・公民
人口問題(少子高齢化)、環境問題、情報社会、戦後日本を振り返る、地方政治、選挙、男女の役割分担意識(法の下の平等、女性の社会進出、セクハラ)、労働問題(雇用形態の変化)、人間の尊厳(臓器移植)――などさまざまな今日的なテーマを取り上げる際に新聞を活用しています。
地理 | |
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世界史 | |
現代社会 | |
政治経済 |
出典:『NIEガイドブック高等学校[地歴・公民]編』(日本新聞教育文化財団=当時、1999年3月発行)
総合学習
新聞をうまく取り入れると、教科を超えた総合学習に新しい情報と視点を盛り込むことが可能です。新聞記事を活用することで、世界や社会の動き、地球環境、最新技術のほか、テーマに沿ったさまざまな人の考え方も知ることができます。
国際理解 | |
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健康・福祉 | |
環境 |
出典:『NIEガイドブック[総合的な学習]編』(日本新聞教育文化財団=当時、2001年5月発行)