全国NIEアドバイザー会議を青森市で開催
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全国NIEアドバイザー会議が7月24日、青森市文化会館で開かれ、NIEアドバイザーら66人が出席した。千葉県の神尾啓子NIEアドバイザーか ら、県内の実践指定校を対象としたアンケート結果の報告と、アドバイザーの役割について実践に基づく提案があり、その後、NIEアドバイザーが校種別に9 グループに分かれ指導案を作成した。
冒頭、赤池幹・新聞協会NIEコーディネーターから開会あいさつとして、以下の発言があった。
私がNIE専門部会のメンバーだったころ、文部科学省・教育課程課の室長から「今回の学習指導要領の最大のポイントは言語活動だ。言語活動はNIE 的な手法が役立つと考えている。新しい学習指導要領には新聞の活用が盛り込まれる予定だ」との話を聞いた。また、主任視学官は「今回の学習指導要領は『教 科書からの離陸』だ。教科書がベースにあり、多様なテキストを教育に取り入れる。この柱にあるのが新聞だ」と話していた。3月11日に発生した東日本大震 災を授業でどのように扱うか、悩んでいる先生方も多いだろう。新しい学習指導要領で新聞の活用が明記され、今、教科書には新聞が載っているが、教科書に本 当の意味での新聞は存在しない。実際の新聞を手に取って広げることが大事だ。
神尾啓子NIEアドバイザーからは、「NIEに取り組むにあたって、アドバイザーに何ができるかを考えるため、2010年に県内のNIE実践指定校 に対し、実践事例や今度の課題などのアンケートを行った。実践校からは、周囲の理解が得られないと相談を受けたり、1人でも実践できるのか、新聞の購読料 は半額にならないか、等の質問も受けたりする。先日、県の教育委員会から2校の小学校の校内研修でNIEを教えてほしいと要請があった。実際、NIEはな かなか広がっていかない。このアンケート結果は、8月4日に開催される千葉県NIE推進協議会の総会で学校現場に伝える予定だ」との報告があった。
次に、青森県の三浦博英NIEアドバイザーを司会に、7月19日付(なでしこジャパン優勝掲載日)、7月24日付(会議当日紙面)の東奥日報を利用して、小・中・高校別に5~6人の9グループに分かれて指導案を作成、発表を行った。
発表を受け、小山鉄郎・共同通信社編集委員兼論説委員から次の発言があった。
「NIEアドバイザー」制度は、赤池コーディネーターの発案で作られたもので、04年4月から実施している。現在、アドバイザーは全国で126人ま で増えたが、制度ができた当初はこんなに大勢になるとは思っていなかった。現場の先生方の意見を反映できる場を作りたいというのが出発点だったが、ここま で広がったことは非常に感慨深い。今回のアドバイザー会議はこれまでで一番実りのある会合だった。新聞記者は記事を書く時には常に読者を頭に置いている が、先生方は児童・生徒のことを考えていると率直に感じた。指導案の発表の中で、ラテ欄を利用したグループがあったが、これは驚きだった。また、高校の発 表で、地デジの記事を導入部分で利用し、廃棄物の話にまで展開しているグループがあったが、これは広がりのある指導案だ。今後も先生方との意見交換に努め ていきたい。