第16回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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埼玉県 埼玉県立川越女子高等学校 2年 小川 玲奈さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

小1の4月は「プレクラス」に 特性・関係性「お試し」、港区導入(朝日新聞 2025年8月2日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

私は学校教育に関心があり、「プレクラス制度」に興味を持ったため、この記事を選んだ。この制度は、学校と児童の相互に良い効果をもたらすものだと感じた。小学校の一年目は、児童の今後の学校生活の基盤となる、重要な期間であると思う。そのため、入学前の情報と入学後の様子を総合的に捉えて、慎重な判断をする必要があると考えた。この制度は、開放的な学級づくりにもつながり、児童が登校しやすい環境を整備できると感じた。

(2) 家族や友だちの意見

母は、「『プレクラス制度』は、教員側が児童の特性を理解した上で対応できるという点では、画期的な取り組みだと思う。けれども、低学年では特に、環境の変化への適応力が十分に備わっていない児童も多くいると思う。わずか一か月の間に二度も新たな人間関係の中に身を置かせることは厳しいのではないか」と言っていた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

私は、母の意見を聞いて、大人の視点だけを重視するのではなく、子どもを中心にして考える大切さに気づかされた。そして、「プレクラス制度」には、いくつか配慮すべき点があるのではないかと感じた。まず、児童はこの制度を理解しきれているのか疑問に思った。子どもに1か月でクラスが再編成されることを丁寧に説明し、前もって十分に理解させておく必要があると思う。また、正式なクラスの決定後にも、クラスの垣根を越えて交流できる機会を設けると効果的だと考えた。私は以前、海外の学校現場についての新聞記事を読んだことがある。オーストラリアでは、クラスという存在が重要視されておらず、オープンな学校が多いと知った。日本で当たり前となっているクラスの概念を見直すことも、教育環境を改善するための一つの手がかりであると思った。学校のあるべき姿を広い視野のもとで模索して、すべての児童が自発的に学び続けられる場になってほしいと思う。