第16回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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高知県 高知市立旭中学校 1年 岡林 ももさん
意見を聞いた人:母
記事見出し
85歳 津波避難の脚力回復(高知新聞 2025年6月25日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
2025年7月、トカラ列島で発生している群発地震が1000回を超えた。鹿児島県十島村では、住民のみなさんが不安な毎日を過ごしている。このことは、近い将来南海トラフ地震による大規模な被害が予想されている高知県に住む私にとって、ひとごととは到底思えない現実だ。災害に対する不安が募るなか、記事の中に見た高齢者の「生きる」という強い気持ちに私は心を揺さぶられた。そして、災害発生時に本当に必要なものについて考えた。
(2) 家族や友だちの意見
母は、「中野さんの、前を向いてしっかりと一歩を踏み出す姿に心打たれた。高齢者の諦めかけていた気持ちを前向きにし、目を見はる体力向上につなげ、それらを持続させているこの取り組みは、本当にすばらしい。持続することが一番難しいはず。きっと、心を動かすたくさんの言葉がけがあったのだろう」と話していた。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
記事を読み終え母の言葉を聞いた後、曽祖母の話を思い出した。両ひざ下の骨折という大けがの後、見たこともないほど落ち込んでいた曽祖母。しかし入院中たくさんの人に声をかけてもらい、明るい雰囲気で過ごす中で気持ちが前向きになり、長いリハビリを頑張ることができたそうだ。私の中で、中野さんと曽祖母の姿が重なった。人が変わろうとする時、見守り支える周囲の力はその人の大きな一歩を後押しする。防災リハ教室では、こういった意識改革が自然と行われている。そして今を、未来を生きる力を蓄えているのだ。あゆむことは生きること。この記事のおかげで、私の防災意識も歩みを進めた。心から感謝している。「自力で避難できる体力が、最高の“防災グッズ”」。この矢守教授の言葉を胸に、これからは防災リュックの中身の確認にプラスして、それを背負って避難ルートを家族と歩いてみようと思う。ゆっくり着実に、自分自身の足でふみしめながら。






