第16回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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神奈川県 湘南白百合学園中学校 2年 梅田 紗帆さん
意見を聞いた人:父母
記事見出し
福知山線脱線20年 食卓 今夜からは3人(読売新聞 2025年4月25日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
20年前に日本国内で107人もの命が失われる鉄道事故があったことに驚いた。私は6年前に大好きだった祖母を病気で亡くした経験があり、大切な人を失う悲しみに共感した。また、亡き息子の思い出をゆかりのミカンの木に託し、形として残すご両親の姿は、私の胸を締め付けたと同時に、記憶と思いを未来へつなぐ大切さを教えてくれていると思った。日常がいかに尊いものか気付かされ、当たり前にある日々を大切にしたいと思い、この記事を選んだ。
(2) 家族や友だちの意見
父は「突然子供を失う悲しみの深さは計り知れず、改めて心が痛んだ。親として、安全は当たり前ではないこと、そして命の尊さについてこれからも伝えていきたい」と言っていた。また、母は「この事故は本当なら防げた事故だったのよ。だからこそ、この事故の教訓を風化させないことも大切ね」と言っていた。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
両親とこの記事について話し合い、命の重みと共に社会や企業の在り方について考えさせられた。特に母の「この事故は防げるはずの事故だった」という言葉が印象に残ったので、この事故の背景について調べてみた。すると、時間厳守を最優先とする企業体質や運転士への過度なプレッシャーが大きな原因となっていたことがわかり、単なる運転ミスではなかったことに衝撃を受けた。事故から20年がたった今、効率よりも安全を最優先にする意識が根付き始めているとはいえ、いまだに事故のニュースを目にする。「安全に完全はない」ということを肝に銘じつつ、安全を止めない取り組みが今後も必要であり、何よりこの事故の教訓を風化させないよう、次の世代に伝えていくことが大切だと思った。そして、記事にある「わすれない」という言葉が示す通り、この事故を記憶に刻み、安全や命の尊さを守り続けることが私たちの未来のために必要だと強く感じた。







