第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

  1. NIEトップ
  2. NIE月間・いっしょに読もう!新聞コンクール
  3. 第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

山口県 山口県立下関南高等学校 1年 大林 侑太郎さん

意見を聞いた人:父

記事見出し

選手中傷 価値観を強要 パリ五輪で浮き彫り(読売新聞 2024年8月14日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

五輪選手への中傷投稿には「価値観の押しつけ」が多くあったという事実に驚き、この記事を読んだ。SNSでの中傷がメディアで取り上げられ、もうかなり経つが、いまだ改善されていない。その原因は自分の価値観で誹謗(ひぼう)中傷と批判を区別し、投稿しているからなのではないかと思った。価値観のすれ違いは国家間でも起こるため、簡単に防げるものではないだろうが、必ず乗り越えなければならない課題であると思う。

(2) 家族や友だちの意見

父は「選手たちはこれまでの人生の全てを賭けて練習を積み重ね、オリンピックの舞台に出ているのに、中傷されているのは心が痛む。応援しているからこそ結果を残念に思うのもわかるが、これまでの選手の努力を考えずにはなから中傷をすることは許されないことなので、社会全体で対策しなければならない」と言っていた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

父の意見を聞き、たしかに中傷をした本人も自国の代表たる選手に期待していたから、中傷をしていたのかもしれないと思うと同時に、だからと許されていいものではないと思った。SNSを使ったいじめでこれまで何人もの方が亡くなっているほど、言葉は強い武器であることは何度も聞いてきているはずなのに、どうしてまだ立ち止まって自分の言葉を客観的に見ることができないのだろうか。人によって価値観が異なることや、それぞれの感情など、複合的な要因でこの中傷問題が起こっているのならば、一度立ち止まって投稿しようとしていたことを考え直す時間をもつよう習慣づけるという主体的な防止策か厳罰化しかないのではと考える。憲法にも表現の自由という言葉があるが、それはけっして中傷を許す自由ではないと思う。相手のことを思いやる。何度も聞いた言葉をだれもが実行できるようになった暁には、五輪が望む平和な未来が作れるのではないだろうか。