第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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愛知県 椙山女学園高等学校 2年 福島 木都さん
意見を聞いた人:父
記事見出し
「広島出身」岸田首相の矛盾 核なき世界訴え 深まる米国依存(朝日新聞 2024年8月7日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
私がこの記事を選んだのは見出しにとても興味を持ったからです。私にはこの新聞の見出しは、思い切りの良いシンプルさがあると感じます。矛盾という言葉は岸田首相を批判するわけではなくとも、あまり良いイメージはなく、私の中で一層目を引きました。記事の内容は、現状、核兵器廃絶からは程遠い状況にあるというようなものでした。それどころか、日本の核依存は強まっていくという言葉に気落ちしてしまいました。
(2) 家族や友だちの意見
父は、アメリカやロシアのもたらす影響の大きさで岸田首相が大きく動けないことは悲しいことだと言っていました。核兵器禁止条約で、署名・批准をし、アメリカから不興を買うことは、日本にとって、危機的だ。しかし、それらに被爆者の方々が反意を示すのは当然であるので、難しい問題だ。というのが父の考えです。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
私はこの記事を読み終えたとき、どちらかというと反抗や気落ちというような感情を持っていました。しかし家族と話した今、とても衝撃を受けています。父と話していて「核の傘」で日本は私の想像より遥かに大きな恩恵を得ていると分かったからです。同時に、それを今失うような行為にでることの恐ろしさを知りました。岸田首相が核禁条約の批准に踏み出せないことと、被爆者の方々の思いにはどちらも日本を思う気持ちが含まれています。私も、やはり、核兵器は許すべきものではないと思います。ただ、それがどれほど難しい問題なのかも、心に留めておこうと感じました。また、新聞というものの危うさも、今回知ることができました。上記の私と父のように、人によって、物事から取り上げる面は様々です。その信ぴょう性はもちろんのことですが、ただ、ある事実を知り自分の中だけで完結させるのではなく、いろいろな意見と共に物語を立体的に見られるようになりたいです。