第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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愛知県 愛知工業大学名電高等学校 1年 石川 加恋さん
意見を聞いた人:父、母
記事見出し
誰そ彼(たそかれ)のとき 第4部 妻の日記(6) 2人の最晩年(中日新聞 2024年7月10日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
「私が覚えているから」。この言葉が私の心を動かした。私の曽祖母も認知症だったため興味を持ち、この記事を選んだ。記事を読み、ご夫婦が長年一緒に歩み続けていくことで絆が深まり、それが宝物となっているように感じた。認知症は誰にでも起こりうることだ。「もしも自分がなってしまったら」「もしも身近な人がなってしまったら」。考えると胸が痛い。介護をしていく中で信頼関係を築いていくことがいかに必要かを学んだ。
(2) 家族や友だちの意見
父は、「最初、『悲しい』と感じるよりも二人の光景が頭に浮かんだ。誰もが歳をとり一人での生活は困難なため、将来を考えておくべき」と言った。母は「認知症になると自分が誰か分からない怖さや不安があると思う。身近な人から忘れられるのはつらい。しかしご夫婦は少しずつ歩もうとする姿がそこにあり感動した」と言った。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
父の意見と母の意見は、どちらもご夫婦のつらさ、悲しさを自分自身に置き換えて考えているという部分が同じだった。自分が物事を忘れてしまう、身近な人から忘れられる、どちらも違った大きな苦しさやつらさがあることをこの話し合いで学んだ。父の話を聞き、「将来のことを考えておくべき」という意見に共感した。老後施設など、あらかじめ準備することで、安心して生活できると思った。母の意見を聞き、認知症に自分あるいは身近な人がなってしまった場合、どのような対応をすればよいかを考えることが大切だと思った。では、私たちにできることは一体何なのだろうか。それは、今を楽しく生きることだと考える。また、どうすれば楽しく生きることができるのか、その人にとって一番良いことを考えることだと思う。私はこの機会で、忘れること、忘れられることのつらさや悲しさを深く学ぶことができた。私は今の一瞬一瞬の時間を大切に、今後を生きていきたい。